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超法則『手法』
「がぁぁッ!!」
俺をバラバラにした、確かワンダとかいったアイツは激痛のあまりその場に立っていられなくなり、膝をつく。
「テメェの超法則は『手法』か。面白れぇモン持ってんじゃねぇか」
「っ……」
ワンダは俺をキッとにらみつける。
「なんで知ってるとでも言いたげな目だなぁ? 爆散させられたとき、テメェの超法則が黒源に触れたんだよ」
ワンダの超法則は『手法』。紙切れに実現したいことを書いて飛ばし、対象物に触れた状態で超法則を発動することで書いてあることを現実にするというものらしい。
「だが紙切れに書く言葉はこの世界の言葉とは別の、独自の言語で書く必要があるみてぇだな? この超法則はその言語を知らないと使えねぇ……」
何故独自の言語でなければ起動できないのかについてまでは、超法則が黒源に触れただけでは分からなかったが……とにかく、そういうものらしい。
「ま、俺には必要ねぇしどうでもいいか」
ゆらりと右手をワンダに向けて。
「もう用済みだ、死ね――」
闇を放出しようとした直前。俺の顔が泥のように爆ぜて飛び散る感覚が走った。