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朝の空気


 その日の都市国家ミライの朝は、すさまじい轟音から始まった。


「アッハハハハハ!!!」


 ゲラゲラと笑っているクシアが闇を放出しながら街中を自由自在に飛び回る。その速度は通常時の超法則『超人』には到底及ばないが、それでも高速道路の車並みの移動速度がある。


 ひとたびクシアが横切れば、建物は崩れ落ち、洗濯物は細切れになり、人は投げつけられた卵のように破裂する。水を噴射して見るものを癒す噴水も粉々に破裂して人を殺しかねない凶器へと変わる。


 もちろん、今の彼は全力を全く出せないこともあって、周囲の人間をすべて殺すことはできていない。彼が通り過ぎた後のあちこちからは悲鳴が上がってくる。


 恐怖におびえる声、突然大切な人を失って泣きわめく声、逃げ出そうを慌てふためく声。


 芸術都市らしくない不協和音がそこらじゅうで響いていた。


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