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清流に押されて その2


 ――――少し前の時点に遡る。


「どうかお願いします。彼女も調査に協力させてください」


 一体何を考えているのか、リアクは帝国警団の人達にそんなことを懇願しだした。

 そして、多少動揺こそしていたものの、他の特待生達も最終的に「自分達は参加させて良いと思う」と承諾したのである。彼らは同じ特待生である以前に、リアクのことは互いをよく知る友人でもあった。リアクの唐突な発言に賛同したのは、そんな彼を信頼してのことだろう。


 その場にいた帝国警団側の二人は、いきなり部外者を加えることに反対するかと思われたが……

 お互いに何か思うところがあるような表情で目配せをした後、


「……あなた様さえよろしければ、私達は構いません」


 と、意外にも女性に委ねてきたのだ。


「私は……」


 彼女は生気のない声で断ろうとして、ふとリアクの方を見る。

 リアクは彼女の目をじっと見ていた。……自身のことを信じてくれているのだと、彼女には分かった。

 何故、さっき会ったばかりの赤の他人である自分に、リアクがそこまで信頼を寄せているのかは分からなかったが……


「……………………わかりました」


 ……その目で見つめられてしまうと、彼女はどうしても断れなくなってしまう。


(もう、どうでもいいや……どうせ私はもう……)


 こうして、彼女も調査に加わることになったのだった。


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