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強いからこそ


(最初から、三人目の超法則が強い可能性自体は考えていた)


 よくよく考えずとも、帝国を守る超法則者が弱者だけで構成されているはずもない。だから、一人目、二人目が雑魚であっても、三人目の超法則が強い可能性を考えていなかったわけではなかった。


(だが、流石にこうくることは想像してなかった……まずいな、こりゃ)


 クシアは想像していなかった……というよりも、半ば無意識にその可能性を除外していた。

 最初から超法則者同士で共闘してくるという可能性を。


 何故なら、超法則を持つ者は一人でも十分強いからだ。


 クシアは言わずもがな、『正義』も、『超人』も、『歪み』も、『死』も、『一閃』も……超法則を持っている者はみな、他人と共闘する必要がない程度には強い者しかいない。逆に、無理に共闘してみようものなら、いつかの芸術都市で見たような予測不能な現象を引き起こす可能性もある。そもそも世界人口の大半を一般人が占めるこの世界においては、超法則を持っている時点で大抵の脅威は敵にもならない。


 クシアは強い。たった一人で強者たちをねじ伏せ、国を壊滅させてきた程度には。

 神官は一人で戦う。今までの経験こそが、クシアの中にその前提を作り出した。

 そもそもクシアは、他人のことを殺すことしか考えてこなかった。協調性など欠片たりとも持ち合わせていない。


 だから、想像できなかった――「チームとしての強さ」が存在することを。


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