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小さな想定外


 勢いよく吹っ飛んだ女の体は、少し離れた建物の壁に激突する。


「……さて、あと二人か」


 辺り一面に轟音が鳴り響き、建物からは土煙が上がっている。


「これだけ派手に殺ったんだ。残り二人も気付くだろ――」


 土煙が少しずつ薄れていく。


「――――どういうことだ」


 向こう側に見えた光景に、目を疑った。

 そこにいたのは、痛そうに顔をゆがめながらもゆっくりと起き上がってくる女の姿。


(単なる柔鉄じゃねぇ、闇を纏わせた柔鉄でアイツを貫いたはずだ。なのになんで死んでない)


 クシアの闇はありとあらゆるものを破壊する。だが、女の体には穴どころか傷一つさえない。


(アイツの超法則? いや…それはねぇな。俺が取り込んだ『柔鉄』は、劣化版正義でしかねぇはずだ。俺の闇を防ぐことはできねぇはずだし、仮にできても衝撃でただじゃ済まないはずだ)


 超法則でどうこうしている可能性はない。なら、なんだ? 女の特異体質? 俺の闇が少なすぎるせい? それとも……三人目の超法則によるもの?


(……現状、何ともいえねぇな)


 ただひとつはっきりと分かったのは、想定していたよりも厄介な相手だったということだけだ。


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