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夢 その八


『あなた、異世界の人間よね?』


 突然母国の言葉を喋りだした化け物は、続けて俺に核心を突いてくる。


「なぜそれを知ってる」

『ここの言葉が分からないみたいだったし。風貌だけならこの国の住人と大して変わらないのに言葉は分からないって変でしょ? それでもしかしてって思って』


「……何? 俺の風貌が、ここの連中と変わらないだと?」


 俺は今更になって気付く。そういえばここに来てから、まだ一度も自分の姿をちゃんとみていなかったことに。


 俺は周囲をキョロキョロと見回し、置き鏡の存在に気付くとその前にまで足を運び、鏡に映りこむ姿を見る。


 そこにいたのは――ここに来る前の俺の姿とは、似ても似つかない姿をした男。


「マジか」

『…その様子だと、元々の姿から変わってしまったようね。もしかして、異世界から転移してきたのかしら』

「は? 異世界からの転移?」


『ねぇ、私にアナタの話をしてもらえる? 最近は人も来なくなって退屈してたのよね。ちょうどよさそうだわ』

「もし断ったら?」

『殺す』


「……いいだろう」


 どうせ、今から逃げたところでさっきの白い連中に捕まるだけだ。自分のことを話す程度で見逃してもらえるというのなら、それでいいだろう。


 俺は目の前の化け物に対し、自分のことと、こうなるまでの経緯を話し始めた――

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