学園祭[21]
「ん?お前も風呂上がりか?」
「なっ!なっななな、何であんたがここに居るのよ?!//」
流石のセロスも自身の産まれたままの姿を男であるラズルに見られたのは恥ずかしかったらしく、顔を真っ赤にさせながら手で身体の大切な部分を隠す。
「何でって、人に暗殺部隊仕向けといてそりゃねぇだろ....」
「っ....!な、なんの事か分からないわね」
「その中に居たおっさんがセロス様の命令だって言ってたぞ」
「あんの馬鹿余計な事を...!....はっ!」
「はぁ....俺はもう関わってくんなって言ったよな?」
「............」
「まぁ取り敢えず服着て来い」
「そ、そうよ!今私が大声出せばあんた直ぐに警備員に捕まるわよ!」
「叫びたきゃ叫びな」
「っ....良いわ。お望み通り捕まらせて上げるわ!」
「きゃあーーー!!!変態ーーー!!!誰か助けてーーー!!!」
セロスは助けを呼んだ..............しかし誰も来なかった。
「............」
「............」
「何で?!この私が助けを求めてるのに何で誰も来ないのよ?!」
「人望無いからだと思う」
「私は第2王女よ?!」
「知るか」
(まぁ実際結界で音漏れしない様にしてるんだけどな)
「そういやお前同居人居ないのか?」
「あっ、そうよ!セルヴァ!早く来なさい!」
セロスはもう1度助けを呼んだ..............しかし誰も来なかった。
「............」
「............」
(あっ、マジで人望無かったわ)
「....ちょっと待ってなさい」
「おう」
セロスは真顔で風呂場へと向かう。すると怒声と悲鳴が聞こえ、しばらく待つと服を着たセロスといつもセロスの後ろに居た女子生徒…セルヴァが現れた。
「うぅ...ですからシャワーの音で聞こえなかったんですってぇ....」
「あんたそれでも私の従者なの?!見ての通り私今変態に襲われてるのよ!」
「変態ですか?....あ」
「よっ!」
「....すみません。シャワー止めてくるのを忘れてしまったので止めて来ますね」
「あ、待ちなさいよ!」
「セロス様離して下さい!水道代って思ったより高いんです!」
「そんなの知らないわ!何1人だけ逃げようとしてんのよ?!」
「だって絶対ヤバいですって!殺されますって!」
「そこをあんたが何とかするんでしょ!」
「ふえぇ...死にたくないよぉ....!」
セロスに盾にされ押し付けられた説明は涙目でラズルへと近付いていく。
「お願いします助けて下さい!私何もしてないんです!」
「なっ?!あんたが店を壊したんでしょ!」
「それはセロス様の命令で仕方無くじゃないですか!」
「それでもやったのはあんたでしょ!」
「....お前ら何やってんだ」
「ひいぃ..!命だけはどうかお助けて下さい....!」
「いや、んな事しないって」
「ほ、本当ですか?!」
「ああ。用があるのはそっちだからな」
そう言ってラズルはセロスを指差す。
「じゃ、じゃあ私は....」
「おう。ゆっくり風呂でも入って来な」
「..!あ、ありがとうございます!」
そうしてセルヴァは嬉しそうに風呂場へと駆け込んで行った。
「............」
「じゃあ....お話しよっか!」
「いやぁぁぁぁぁ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「へー、俺達の店を壊したのはほんのイタズラ心で、暗殺部隊の件は暗殺までは命令してないと?」
「そ、そうよ!」
「イタズラなら何をしても良いのか?命令して無いからって俺がもし殺されてたらどうすんだ?」
「........」
「正直暗殺に関しては別にそんなに怒ってない。....慣れてるしな」
「だがな、店の件は別だ」
「お前のせいで俺の仲間に悲しい思いをさせた。それだけは絶対に許せん」
「........」
「かと言ってもう過ぎた事はどうしようも無い。取り敢えずあいつらに謝っては貰うがな」
「な、何で私が...!」
「"まだ分かんねぇのか?"」
「?!」
ラズルが直接殺気をセロスへとぶつけると、セロスの身体は息も出来ない程硬直する。
「恐らく放っておいたらお前は反省なんかしないだろう。だからここで1つ俺がお灸を据えてやろう」
「人間の中身ってのは本来中々変わらないもんなんだが、精神に大きな衝撃を与えると意外と変わるんだなこれが」
「な、何をする気なの....?」
セロスは想像も付かない事をされると思うと身体が震えて仕方が無かった。
「『死の恐怖』を知る事だ」
「死の恐怖?!」
「説明するより実際にやられた方が早い。これ終わったら俺も帰る」
「明日あいつらに謝りに来い。まぁ言わなくても来ると思うが」
「ちょ、待ちなさ....っ!」
セロスはその言葉を最後に1度人生を終えた。




