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学園祭[8]

料理勝負が終わった後もラズルとクイナは何品か試しに作っては、フランやアリアやグラウィスなどに振る舞っていた。


ラズルの料理が美味しいという事には皆が驚いており、クイナの料理が美味しいという事に驚く者は居なかったが、代わりに対抗心を燃やしている女子生徒が1人。


「なん..だと...!僕より美味しい....これはちょっと不味いな........帰ったら練習しないと」


「何をしているのですか?フランさん、早く役を決めないと」


「うん...そうだね....」


「?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あれ、フランがお前の料理食ってから何か元気無さそうなんだが....お前毒でも仕込んだ?」


「仕込んでませんよ?!何で私がフランさんを闇討ちしなくちゃなんないんですか!」


「いやでも不味い訳じゃ無いだろうしなぁ」


「もし私の料理が食べた人の体調を崩す程不味いのであれば私は今後料理を作りません」


「いやそれは流石に無いから安心しろ」


「まぁ..その...何だ、謝るなら今の内だぞ?」


「勝手に私が原因って決め付けないで下さいよ?!」


「冗談だ。今はもう元気そうだから大丈夫だろう」


「....何か凄い気になっちゃうんですけど」


「俺はそれよりもさっきっから黒い煙を上げまくってるアレを気にして欲しいなぁ」


ラズルが指を指した先には何かの肉を焼いていたが、肉は黒焦げており黒い煙を上げているもはや料理とは言えない何かだった。


「あぁー!忘れてました!」


急いで火を消しにいくクイナ。しかし肉はもう手遅れであった。


「あぁ...折角のお肉が....」


「まぁまぁ元気出せよ。俺がさっきっから焼いてる肉やるからさ」


「ラズルさん...!」


「じゃあそろそろ火からっ...て俺のも焦げてらっしゃるぅぅぅ?!」


ラズルが焼いていた肉も同じく黒い煙を上げており、クイナ同様手遅れの状態であった。


「..........」


「..........」


何とも言えない雰囲気が2人の間に漂っていた。


「これ食べる~?」


2人の背後からどこか気の抜けたた声で現れたのは、手に持ったたこ焼きを掲げているロロだった。


「うおぉ!急に出てくんなよ....」


「いや~お肉焦げちゃったみたいだからこれ食べるかな~って」


「ありがてぇ....」


「頂きます!」


パクっ....


((何これうっま....))


「どう~?」


「ホッカホカに暖まってやがる...!」


「とても美味しいです!」


「良かった~」


「これは間違いなく人気出るな」


「そうかな~?」


「ああ。目玉商品にしても良い位だ」


「..そこまで言われると照れる....」


「これは優秀賞取れるかもな!」


「大袈裟...//」


普段あまり表情を変えないロロが軽く顔を赤らめる。


「あれ、そういやララは公演組なんだな」


「そ~。ララは全く料理が出来ないからあっち行っちゃった~」


「ははっ、顔以外本当に似てない双子だな」


「ララの演技は凄く上手だよ~」


「そうなのか?それは是非とも見てみたいな」


「そもそもオリジナルの演劇って何やるんですかね?」


「シナリオ作る奴によるが....」


チラりと公演組を見ると……


「違う違う!そこはもっとこうブワー!って感じで!そして次にドーン!って感じだよ!」


何故か帽子をかぶり、タオルとサングラスを掛けて椅子に腰掛けているやる気満々のララの姿があった。


「うん。奴らはもう駄目だ。俺達飲食店組で頑張るしかない」


「ララは演技は上手いけど感覚派だから教えるのは下手なんだよ~」


「いや(たま)に居るけどね?擬音だけで物事を説明する奴」


「フランさんやアリアさんも困惑してますよ....」


「あれ本人からすると何で分からないんだって感じだからどうしようも無いんだよな」


「それでいて本人は何故か凄く上手だから何も言えないんですよね」


「ね~。私も小さい時からやられたよ~」


「まだ1ヶ月近くは時間があるから、その内ララ監督の納得のいく出来にしてくれるだろう」


「ですね。公演はあちらに任せてこちらはこちらの事に集中しましょう!」


「よっしゃ!料理の方はひとまず終わりとして、まずは店の場所を決めないとな」


「お店の場所って基本的自由なんですよね?」


「トイレの中とかもありだな」


「誰が来るんですかそんな店?!」


「『(ほの)かに香る消臭剤の香り!便所飯を体験したい方にオススメ!』みたいなコンセプトで」


「それ飲食店のコンセプトとして絶望的ですからね?!一部の便所マニアしか来ませんよ?!」


「え...?便所マニアって何?」


「そんなの知りませんよ!」


「便所マニアって..ふふっ」


「っ....//からかわないで下さい!」


「いやっふふふ、すまんすまん予想外の単語が出てきたもんでついな」


「さて、真面目に考えるとして何処が良いと思う?」


「準備のしやすさで言えばやっぱり教室だと思います」


「私は演劇をやるステージの近くが良いと思うよ~」


「成る程、うちのメニューは比較的食べ歩きしやすい物が多いから、演劇の前に買って貰って食べたり飲んだりしながら演劇を見て貰い、残ったとしても次の場所に移動しながら食べられるしな」


「そ~。しかも演劇を見に来るお客さんもつかまえられるよ~」 


「良いですね!じゃあステージの近くにお店を構えましょう!」


「一応他の奴らにも聞いとくか」


~~~~~~~~~~5分後~~~~~~~~~~


「皆ステージの近くで良いってよ」


「早くしないと他のクラスや学年に取られちゃいますし、早速場所を確保しに行きましょう!」


「良し、ロロも来るか?」


「私は小道具作りがあるから大丈夫~」


「そうか。グラウィスは....」


グラウィスは女子と楽しそうに料理を作っていた。


元々グラウィスは美形な方で性格も良いので女子受けが良いのだ。


「楽しそうだから良いか。じゃあクイナ、2人で行くぞ」


「はい!」

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