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学園[10]

ラズルはフランが泣き止むのを待っていた。


しばらく待つと泣き止んだ為、先程の話を進める。


「えっと....何か恥ずかしい所を見られちゃったな///」


「気にすんな。1人で抱え込んでいたものが少しは軽くなったろ?」


「ああ。凄く軽くなったよ。ありがとう」


フランは笑顔でそう答える。今回のフランの笑顔から曇りは一切感じられなかった。


「まだ礼を言うには早いがな」


今回のフランの笑顔を見てラズルは満足そうにしている。


「.....僕がこんな事を言うのも何なんだけどラズルは一体どうする気なの?」


「正直、俺には貴族の問題なんて良く分からん」


「しかし、お前は他の貴族に舐められる事で家族に迷惑が掛かっちゃうから男として生きてきたんだよな?」


「う、うん」


「なら、今からフランの家に行って話を付けたいと思いまーす」


「....え?...ええぇぇぇ?!」


「僕の家に来るって...しかも今からって....ええぇぇぇ?!」


「クイナより良いリアクションするな」


「ありが..って違う!家に来るってどういう事?!」


「いや、だからご家族に話付けるって」


「ラズルが話を付ける....」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あんたらがフランのご家族か?」


「な、何だ君は?!」


「フランを女として生きさせてやってくれ」


「悪いがそれは出来ないな」


「そっか、なら仕方無い」












「物理的『お話』をしようか」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ラズル...暴力で解決するのは....」


「しねぇよ?!お前何勝手に何想像してんだよ?!」


「いや、まだ出会って間もないけどラズルならやりかねないなって」


「俺のイメージろくなものが無いな....」


「あはは、冗談だよ!」


「まぁ、元気が出た様で何よりだ」


「そうだね...ラズルのお陰で元気出てきたよ!」


「ああ。お前は元気なのが1番良い」


「さて、あの騒がしい先生も言っていた様に今は自由時間だ」


「早速フランの家に行って話付けに行くぞ」


「でも僕の家ここから結構距離あるよ?」


「そこは心配するな」


そう言うとラズルはフランを抱き上げ、いわゆるお姫様抱っこの形となる。


「ちょっ...///ええ?!」


「そーら、少し飛ばして行くからしっかりと掴まっていろよ?()()()


「な//何を言って..」


「『身体強化』、『瞬速』」


そう唱えた瞬間にラズルはフランを抱き抱えたままもの凄い速さで窓から外へ出て行き、建物の屋根の上を走って行く。


「えええぇぇぇぇぇぇぇ?!?!」


「どうだ?速いだろ?」


「あ、あれ?風圧が来ない....」


「そこは当然負担にならないように消させて貰ってる」


「そうなんだ」


「お?意外と落ち着いてるな。結構なスピードのはずなんだが」


「僕もここまで速くは無いけどそこそこ速く動く方だからね。速さにはもう慣れちゃったよ」


「成る程な。それでどうだ?居心地の方はよろしいですかお嬢様」


「や、辞めてよ///恥ずかしいじゃないか.....」


「あー、居心地悪いかー、残念だなー」


「なっ?!そんな事無いよ!すっごく安心するよ!」


「ははっ、そりゃ良かった」


「?!..うぅ...」


ラズルが微笑みながらフランを見ると、フランは現在の自分の状態とつい自分が思っていた事を口走ってしまった事に気付き顔を真っ赤に染める。


「そうだ...フランお前に言いたい事があったんだ」


「ななな、何かな?!」


咄嗟にラズルが真剣な顔で見つめてきた為、フランは更に顔を赤くし、動揺が隠せなくなっている。


「....お前の家って何処?」


「ふぇ?...ふっ、ははははは!!」


「分からないでこんなスピードで飛び出して来たの?本当に君は面白い人だな」


「うっせぇ!ちゃんと案内位しろや!」


「あっれれぇ?お嬢様に向かってそんな口利いて良いのかなぁ?」


「...?!言ってくれんじゃねぇか」


「御自宅はどちらでございましょうか?お嬢様」


「ええっとね、ラズル後ろ向いて」


「ん?ああ」


「ここを真っ直ぐ」


「................」


「何か...ごめんね?」


「....行くか」


ラズルは今まで走って来た道を急いで引き返す。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「あっ!ここだよ!」


「おっと、そこそこ掛かったな」


ラズルは地面に降り、フランもゆっくりと地面に降ろす。


「でっかいなぁ」


「家に帰って来るのも久し振りだなぁ」


「あの門から入るのか?」


「あ、うん。ラズルは僕の後ろに付いてきてね」


「分かった」


フランとラズルは門へと向かい、そこで門番に止められる。


「何だ貴様ら!....?!フ、フランお坊ちゃん?!」


「ああ、ただいま。中へ入れて貰えるかな?後ろは僕の友達だ」


「は、はい!どうぞ!」


「ありがとう」


フランはそのまま玄関へと向かって歩いて行く。


「おい、門番」


「はっ!何でしょうか?」


「これからフランの事はお坊ちゃんではなくお嬢様と呼べ」


「...はい?」


ラズルもそのままフランの後を追う。


中へ入ると高級そうな赤い絨毯が床一面に引かれ、天井には大きなシャンデリアがいくつもぶら下がっているいかにも豪華そうな内装であった。


「こっちだよ」


フランに付いて行かないと迷ってしまいそうな程の道を歩き、ようやく目的の場所へと到着した。


「ここが僕のお父さんの部屋だよ」


「分かった。後は俺に任せとけ」


ラズルは話を付ける為にフランと共にフランの父の部屋へと入って行った。

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