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学園[6]

「さて、皆さんには3つの道があります」


「1つ目は、このまま不合格となり、また来年の入学試験を受ける道」


「2つ目は、もう1度先程と同じ相手と対戦し、見事勝利を掴み合格する道」


「3つ目は、もう1度先程と同じ相手と対戦し、残念ながら敗北してしまい、2度とこの学園に入学出来なくなる道」


「尚、わざと負ける様な事があった場合は両者共に不合格としますのでご注意を」


「さあ、これが最後の試験です。考える時間は3分間与えますので、その間に自分が()()しない道を選んで下さい」


「えっと...これは取り敢えず私達は合格って事で良いんですよね?」


「ああ、実技試験に勝った奴らは全員合格だろう」


「えっと...フランさんはどうするんですか?」


「僕?そんなの決まってるよ!」


「まさかこんなにも早くリベンジの機会が訪れるとはね...」


「僕はもう1度戦う。そこでラズルに勝って入学試験に合格してやるさ!」


「ははっ、俺もやるからには全力でいくぞ?」


「望む所だよ!」


「ごめん!まだ時間あるから急いでちょっとお手洗いに行ってくる!」


フランは小走りでトイレへと向かって行った。


「ちょっとラズルさん。何とかバレない様に負ける事は出来ないんですか?」


「出来るか出来ないかで言ったら出来る」


「じゃあ...!」


「いや、俺は全力で相手するぞ?」


「え?!何でですか!出来る事なら一緒に入学しましょうよ!」


「フランが望んだ事だ。俺はそれに応える」


「それに...俺が思った通りなら大丈夫だ」


「え?」


「まあ、見てれば分かる」


そうしている間に3分経ってしまった。


「ごめんね!間に合ったよね?」


「ああ、丁度今からだ」


「はい、3分経ちましたがもう選びましたか?」


「それではまず....来年また頑張るという方は闘技場から出て下さい」


案内人がそう言うと、ぞろぞろと不合格者達が闘技場から出ていく。


残ろうかまだ迷っていた者はその光景を見て自分も出ていくという決断を下した。


不合格達のほとんどが出ていくという決断を下した為、残った者は不安な表情をしている。


「はい、では次にもう1度戦うとい方はステージへ上がって来て下さい」


「じゃあ行ってくるね!」


そんな中フランの顔には不安など微塵も浮かんではいなかった。


「凄いですね...フランさんは」


「例え負けようとも己が選んだ道に後悔など無いと信じているんだろう」


ステージへ上がって来たのは不合格者107名の内たったの12名だけであった。


「えー、この12名がもう1度戦うという事でよろしいですね?今ならまだ出て行っても良いですよ?」


「....やっぱ無理だ!」


その言葉を聞いて1人が急いで闘技場から出て行ってしまう。


「わ、私も失礼します!」


続く様にもう1人も闘技場から出て行ってしまう。


「おっと、まだこの中に出て行きたいという方が居るのなら遠慮せずどうぞ」


残された10名は堂々たる態度で、出て行く気配など感じられ無かった。


「....もう居ない様ですね」


「それではこれより第3試験を行います!」


「今ステージに立っている10名に受けて貰います」


「では....」












「今ステージに立っている者全員を合格とします!」


『え?』


覚悟を決めてステージへと上がって来た10人から疑問の声が上がる。


「おめでとうございます。見事入学試験合格です!」


「ど、どういう事ですか?」


10名の中の1人が案内人へと質問をする。


「いや、ですから先程の質問が第3試験ですよ」


「私は()()しない道を選べと言ったんです。今ここに残っているあなた達は見事自分が後悔しない道を選びました」


「ですので第3試験合格と同時に入学試験も合格です」


「俺達の覚悟は一体....」


「良かったですね。その覚悟のお陰で見事合格ですよ♪」


案内人はイタズラが成功した子供の様な無邪気な笑顔を浮かべながらそう答える。


「では、今年の〈学園エスクエラ〉入学試験合格者はこの場に居る117名とします!」


「入学式はまた明日行われますので、今日はゆっくりと休んで下さい」


「それでは」


案内人はそう言い残した後に帰った。残された合格者達は皆しばらくその場に居たが、段々と帰っていく者が出てきた為、どんどん闘技場内から人が居なくなっていった。


「この学園の試験は良く分からない事ばかりです....」


「当然っちゃ当然だよな」


「ラズルさんはあの質問の意味が分かってたんですか?」


「まず、お前はフランがいくら実技試験に落ちたからといってフランが弱いと思うか?」


「思う訳無いですね」


「だろ?あいつがもし他の受験者と当たってたらほぼ間違いなく合格だったろうな」


「それなのに負けたら不合格ってのはおかしな話だろ?」


「確かに...」


「ただし、負けは負けだ。そこで負ける事が許されない状況で自分が負けた相手にもう1度挑戦出来る覚悟があるかってのを試したかったんだろうな」


「凄い考えられてますね」


「全くだ」


(何度か残るかどうか揺さぶりを掛けていた事からあの案内人は性格が悪いという事も分かるな。ていうか受験者を殺そうとした時点でヤバい奴か)


「あ、フランさんが帰って来ましたよ」


「ん?何だか元気無いな」


「....」


「どうした?合格だぞ?」


「....ラズルにリベンジ出来なかった」


「ふっ、はははは!受かった喜びよりもリベンジ出来なかった悔しさが大きいか!」


「折角リベンジする機会が来たと思ったんだけどなぁ....」


「これからは同じ学校に通うんだからリベンジの機会なんていくらでもあるだろ?」


「...!確かに!」


「俺はいつでも受けてやるからリベンジしたい時にリベンジしに来い!」


「言ったね?僕は勝つまで諦めないよ?」


「はっ、じゃあ一生諦められねぇな」


「言ってくれんじゃん!」


「「ははは!」」


「あの...楽しそうに話している所悪いんですがもう誰も居ませんよ?」


「え?!本当だ!いつの間にか残ってるの僕達だけじゃん!」


「じゃあそろそろ帰るか」


「そうだね、じゃあまた明日ね!」


「おう、また明日」


「入学式でまた会いましょう!」


3人は闘技場から出てそれぞれ帰る所に帰って行った。

明日投稿する予定だった分も間違えて投稿してしまった為、明日の投稿は無しとさせて頂きます。大変申し訳ありませんm(_ _)m

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