本性[9]
いや...違うんですよ。こんなに遅れたのには深い訳がありまして....単純に「明日で良いか」を連続で使用してしまいました!........大変お待たせしてしまい申し訳ありませんでしたぁぁぁ!!m(_ _)m
嫌な思い出を思い出したレギナは落ち着く為に大きく深呼吸をすると、目の前にランヴェが居るにも関わらずゆっくりと目を閉じた。
(あんたが私を怖がった様に...私もずっと1人になるのが怖かった。折角出来た友達を失うのが怖かった....)
(....でも、私が友達だと勘違いしていたのは友達なんかじゃなかった)
(私はあの時からずっと人の目を見るのが怖かったのに、あんたはあんな目に遭ったというのに私の目を真っ直ぐ見て来た......でも、そのお陰でずっとあんたに言いたかった事を思い出したわ)
レギナは閉じていた目を開け細剣を収めると、ランヴェの目を見ながら近付いて来た。
「ん?降参してくれるの?」
「そんな訳ないでしょ。ただ....ちょっと思い出した事があったから1つ提案しに来ただけよ」
「提案?」
「ええ、もし...もしこの試合で私が勝ったら....」
出会った時から言いたかった、しかし結局言えなかった言葉。
「私と......友達になってくれませんか?」
「っ......」
今までずっと攻撃を躱し続け余裕を見せていたランヴェが、その言葉を聞いて初めて驚愕の表情を浮かべた。
「も、勿論あんたが勝ったら私に何をしても良いわ!例え私が勝ったとしてもそれなりの罰は覚悟の上よ!」
「..........」
「だ、だから...その....」
もう怖がらずにランヴェの目を見て話すと決めた筈なのに、レギナは段々自信を失い自然と目線が下がり始めていた。
(...それはそうよね。こんなの都合が良過ぎるもの....)
そうしてどんどん下がっていくレギナの視線からランヴェが外れようとしたその時....
「あのレギナが僕に敬語?!」
「....ふぇ?」
予想外の反応にふと視線を戻すと、顔を引きつらせながらドン引きしているランヴェと目が合った。
「....ぷっ!あはははは!やっぱレギナが驚いた時はその声なんだ!」
「なっ....!!//」
「それで何々~、この試合で勝ったら僕に友達になって欲しいの~?」
「......///」
あんなに言いたかった言葉が言えたというのに、レギナは顔を真っ赤にさせながら、今までの仕返しと言わんばかりに視線を合わせようとして来るランヴェから目を逸らしていた。
「ふふっ、それでその提案なんだけど、もし僕が勝ったら何でも1つお願いしても良いって事?」
「...ええ。....あっ!で、でも限度ってものがあるんだからね!!」
「あっ、そういうのは無いから安心して」
「即答するの腹立つから止めなさいよ?!」
「いやーごめんごめん!つい反射的にさ!」
「余計腹立つわね?!」
出会った当時の様なやり取りにレギナは自然と口元が緩んでいたが、ランヴェを見捨ててしまった時の事を思い出すと再び表情を曇らせた。
「....ランヴェはあの時見捨てた私の事を恨んでないの...?」
「うーん、あの時って言われても苛められた回数多過ぎて思い出せ....あっ!あれか!」
「確かに僕も訳分かんないまま苛められたから最初は恨んでたけど....別にあの時の事を恨んでるっていうか、何ならあの時にレギナの目を見たから誤解が解けたんだよ?」
「......え?」
「いやー、実は僕苛められ過ぎて相手の目を見るとその人が僕に敵意持ってるか分かるようになったんだけどさ、あの時レギナの目を見た時それを感じなかったから直ぐに分かったよ。こいつらが勝手にやってるんだなぁってさ」
「っっ!!!」
ずっと後悔していた事が誤解だと理解してくれていると知ったレギナは、今までの後悔が抜け落ちた事に安心したのか涙が溢れ出そうになっていたが、多くの人に見られている中泣くのは恥ずかしいと直ぐに拭き取ると、改めて握手をするべくランヴェの前に手を差し出した。
「っ...な、ならもう何も問題は無いわ!思う存分戦いましょう!」
「うん!......でもその前に1つだけ僕も言いたい事があるんだよね」
「なっ...何かしら?!//」
真剣な表情で見つめて来るランヴェを見たレギナは、言いたい事と聞いて声を裏返しながら何か期待した様な表情であった。
「あの時から...出会った時からずっと言いたかったんだ....」
そうして緊張で顔を真っ赤にさせながら待っているレギナの手を強く握り締め....
「この時を待っていたぁぁぁぁぁ!!!」
「ごふぅ....!!」
身体を回しながらレギナの手を引っ張り綺麗な背負い投げを決めた。




