変化[6]
ラズル達が1部校舎の中庭に到着した際には既に他の生徒達は集まっており、ランヴェは別に遅れた訳ではなかったが、最後に到着した事により悪い意味で1部の生徒達から視線を集めていた。
「あんなん気にすんな」
「勿論です。こんなの気にしてたらやってられませんよ!」
「ははっ、そいつは頼もしいな」
全員の出席が確認出来た所で教師が壇上に立って話を始めた。
「皆さんお久し振りです!この1ヶ月間の合同演習は有意義な時間が過ごせましたか?」
「先生には皆さんの表情が1ヶ月前と比べて凄く逞しく見えます!....ですが!」
「流石に皆さんの表情だけではどれ位変わったのかが分かりません!という訳で今から合同演習の成果を見せて貰う為に模擬戦をします!」
先生のその発言を聞いた瞬間、先程までは合同演習が終わった事により緩んでいた空気が引き締まった。
(「無かったらどうしようって思ってたんですけど、本当にラズル先輩が言った通り模擬戦やるんですね!」)
(「まぁ一応戦闘メインの学園だからな。このくらい予想出来て当然だ!」)
「対戦相手については年齢別のくじ引きで決めるので、前の子から順番に引きに来て下さい!」
(くじ引きは予想してなかったぁぁぁ!!)
「いや待て落ち着け!俺らは最後に来ちまったからくじ引きも最後....つまり、残り物には福がある!」
「..........」
「大丈夫だランヴェ!あの糞ガキの事を福と呼ぶのは癪だがこの際仕方ねぇ!」
「いや、ラズル先輩....」
「レギナ様は13歳です....」
「......ランヴェ君は?」
「14です。因みに誕生日が入学して直ぐだったんですけど、誰1人として祝ってくれませんでした」
「....誕生日おめでとう。あいつがこの1ヶ月間で誕生日を迎えているって事は?」
「レギナ様も誕生日が入学して直ぐだったんですけど、その時にクラスの皆と13歳の誕生日会をやっていたので無いです。因みに僕は当然誰からも誘われませんでした」
「....いつか俺の仲間の誕生日会やる時ランヴェも来い。お前以外に14歳の奴が居ない、もしくは人数が奇数で13歳と当たるなんて事は?」
「入学した初日にクラスで名前順で自己紹介したんですけど、その時に全員の年齢を聞きましたが他にも13人居ましたのでそれも無いです。因みに僕の自己紹介になる時には皆周りの子と話してて聞いてませんでした」
「....お前俺と同じで出席番号後ろだろうから仕方ねぇよ。先生がお前の年齢覚えてないなんて事は?」
「流石にそこまで来たら僕も泣きますよ?!だって先生は僕にも優しくしてくれるとても良い....」
「ランヴェ君ー!13歳のくじ引き君で最後だから早く引いてねー!」
「「............」」
ラズルが出した案の中で最も当たってはいけないものが見事命中してしまい、これには流石のランヴェも涙目であった。
「....じゃあ引いてきますね」
「....強く生きろよ」




