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変化[1]

最終日の訓練も終わり、初日と同じくラズルはヤーちゃんを肩に担ぎながら例の岩の上に立ち、龍夜と虎日はその前に並び、その後ろで元の大きさのままのネラが寝ていた。


2人が訓練を始めてから1ヶ月……勇者として神に授かった力を最大限生かせる様にラズルから技術や心構えを教わった2人の表情はどこか凛々(りり)しく、その表情だけでこの1ヶ月間の2人の成長が見て取れた。


「お前ら....この1ヶ月間本当に良く頑張ったな」


「師匠、僕は...僕は変われましたか?」


「勿論だとも!今のお前であればシオンに勝てずとも大切な人を守り切る事は出来るだろう!」


「ラズルさん私も!私も変われましたか?!」


「当然だとも!今のお前であれば後ろから兄の背中を支える事が出来るだろう!」












「ていうかなんなら龍夜は武力、虎日は魔力に関しては俺より上だからな?俺が言う事じゃないが神から貰った力で調子こいてんじゃねぇぞ龍夜!!」


「何で僕だけなんですか?!」


「お前が昨日訓練が終わった後テントの中で「うへへ、これで念願のハーレムが...!」とか言ってたから」


「そんな事一言も...!」


「寝言で」


「..........」


「ま、おふざけはこの位にしておいて....2人共この1ヶ月間で随分と変わったな。だがこれからも........ん?」












「おや……!?ネラの ようすが……!」


龍夜と虎日の後ろで寝ていたネラの身体が白く輝き始め、ネラの身体は段々と縮んでいき、しばらくすると白い光が消えると同時に止まった。


「「「............」」」


先程まではネラが寝ていた場所に現れたのは、身体を丸めて寝ている少しボサボサの黒髪に赤い目を持つ虎日より少し大きい全裸の少女。


龍夜はその光景を目に焼き付けようとして瞬時に虎日に魔法で両目を潰され、岩の上に立っていたラズルは無言で降りて来るとヤーちゃんでその少女を軽くつついた。


「...ん?......くかーっ....」


「いや起きろや」


状況からしてその少女が一体誰なのか理解していたラズルは、目の前で堂々と二度寝を決め込もうとしていた()()の頭を叩いた。


「んぅ~...お父さん今日は日曜日だよ....」


「こら、そんな事言ってると1ヶ月前に勝手に実家に帰ったであろうお母さん見付け出して引き取って貰うぞ」


「やだ!お父さんと一緒が良い!」


「はーい、じゃあまずはお着替えしましょうね~」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


虎日が持っていた服を借りてネラを着替えさせ、虎日が龍夜の両目の回復も終わらせるとラズルは改めて岩の上に立ち、左から龍夜、虎日、ネラの順で見ていった。


「いやお前はこの状況的にその2人より変わっちゃ駄目だろ?!」


「折角「ふっ...2人共随分と変わったじゃねぇか。見違えたぜ....」みたいな流れ作って終わろうと思ったのにお前がそれ以上の変化ってか進化見せ付けて来んじゃねぇよ?!」


「いやいや、そう言われたってこうなっちまったもんは仕方ねぇって!」


「だったらそうなる前に止めろや!頑張って進化キャンセルしろ!お前のお母さんも頑張って破壊光線出したんだぞ?!」


「知らねぇよそんなの?!」


「ま、まぁまぁラズルさんもネラちゃん?も落ち着いて下さいよ!」


「誰がネラちゃんだ。こちとら生後5ヶ月だぞ」


「刀や剣だけじゃなくドラゴンまでこんな可愛い子に....流石師匠僕も見習わなくては」


「お父さんあいつキモい」


「娘よあいつはキモい....ってか誰がお父さんだ」


「だって産まれてからずっと一緒に居るし、もうお父さんみたいなもんだろ!」


「まぁ別に何でも良いけどな!」


「「はっはっは!!」」


産まれてからずっと5ヶ月間ラズルと共に居たネラは、口調や性格がラズルのそれとほぼ変わらなかった。


「シオンもそうだったからこうなるとは分かってたが...てっきり成龍になってからだと思ってたんだが、娘の成長は早いもんだな」


「へっへーん!で、どうよ?!」

 

「うんうん流石俺の使い魔だな!おっとそうだ、記念にいつもみたいに頭に乗ってみろよ!」


「本当か?!んじゃ早速....」


「あ、ごめんやっぱ降りてくれ。思ったより重くて疲....」


バキッ!


「だから女の子に重いとか言うんじゃねぇ!!」


「ってて...ついに娘が反抗期に入ってしまった....」


「師匠、そう言えばランヴェ君はいつ戻って来るんです?」


この1ヶ月間ランヴェはルーちゃんの特別コースを受けるべく、ラズル達とは違う場所で訓練していた。


「ルーちゃんは時間を守るからそろそろ....おっ、来たな」


「ラズル先輩ー!!」


森の奥から手を振って走って来るランヴェはルーちゃんの特別コースを見事耐え抜き、龍夜や虎日、そしてネラの変化さえも(かす)んで見えてしまう程の(たくま)しい変化を遂げていた....












かに思われたが、実際の所見た目の変化は心なしか身長が伸びた程度であり、これと言って目立った変化は無かった。


「何で1番変化しなくちゃならんお前が現状維持してんだよ」

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