訓練[3]
結果的にランヴェは龍夜と虎日を手伝う事となり、焚き火用の枝は人型となったルーちゃんとネラが拾って来る事となった。
「ラズル様拾って参りました!」
「キュイィ!」
「おー2人共ご苦労。そんじゃそれ置いたら次はあそこのテーブルに飯持ってってくれ」
「「畏まりました(キュウ)!!」」
ルーちゃんが肉の乗った皿やナイフやフォークを運びに行ったのを見計らい、未だ肉を斬らされているヤーちゃんは再び愚痴をこぼし始めた。
『そんな感じでルー様は妾を暇潰しでボコボコにして来るのじゃ!』
「そっかー」
『流石に妾もそろそろ限界じゃ....あの中何とか部屋分けとか出来んかの?!』
「そっかー」
『主殿!ちゃんと妾の話も....』
「うるせぇよ!さっきっからお前愚痴ばっかじゃねぇか!そんなん聞きたくねぇっての!」
『妾だってこんな話したくないわ!話を聞いてくれるまでずっと言い続けてやるのじゃ!』
「お前さっき俺が手滑らせて斬ったこの指ルーちゃんに見せたらどうなると思う?」
『申し訳ございませんでした主殿』
「良し!じゃあ明日久し振りに手入れしてやろう!」
『て、手入れ...!うへへ~、楽しみなのじゃ!』
(......ん?そう言えば指斬ったの良く考えたら悪いの主殿じゃ...まぁ良いか!)
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テントも無事張り終わった3人と合流し、ラズルの用意したテーブルで夕食を食べ終えた。
「ラズル先輩ご馳走でした!」
「凄ぇ...こんな美味い肉初めて食った」
「ふぅ~、ラズルさん美味しかったです!」
「当然です!ラズル様が焼いたのですから!」
「キュイィ~」
「うむ、寿命程ではないが中々美味じゃ!」
「じゃあそろそろ知らない人と知らないドラゴンが当たり前の様に食卓に居る説明をしてくれ」
「こっちから愛剣、相棒、包丁だ」
「いや全く理解出来ない」
「妾の扱い!ルー様が愛剣なら妾は愛刀であろう?!」
「黙りなさいなまく....ふふっ、おっと失礼包丁でしたね」
(「....そう言うルー様は使ってすら貰えてないのじゃ」)
「ラズル様、食後の運動をして来ても宜しいでしょうか?」
「おう、なるべく直ぐに帰って来いよ」
「なっ?!主殿助け....!」
瞬きをした瞬間先程まで座っていた筈の2人はどこか消えてしまった。
「....じゃあ寝るか!」
「まずは説明しろ!」
~~~~~~~~~状況説明中~~~~~~~~~
「いや全く理解出来ない」
ラズルの説明により虎日はあっさりと理解してランヴェと共に食器を洗っていたが、龍夜は頑なに理解しようとしなかった。
「何で異世界転移とか神についてはあんな直ぐに納得してんのにこれは無理なんだよ」
「だっておかしいだろ?!あのネラっていう小さい龍はまだ分かる!でもあの2人に関しては納得出来ない!」
「はぁ...まぁお前らにとってはあり得ない事かもしれないが、別に剣とか刀が人型になるなんて珍しくねぇって」
「それも分かる!」
「分かんのかよ」
「僕が言いたいのはそこじゃない!何でお前の剣と刀だけあんな可愛いんだよ?!どっちかくれよ!」
「あー、刀の方なら良いぞ」
「っ!本当に?!」
「ああ、まぁ寿命50年位取られるけど別に良いよな」
「良い訳ないだろ?!実質66歳とかちょっとしたら死ぬわ!あの超巨乳の剣が良い!」
「そっちの場合触れそうになった瞬間消し飛ぶけど大丈夫?」
「あの人そんなやべぇの?!」
(くっ...!やはり僕にはランヴェちゃんしか居ないか....)
しばらくすると満面の笑みのルーちゃんと引き摺られて来たヤーちゃんが戻り、時間も時間という事で寝る事となった。
一部寝る際のテントの中の順番で揉める者が居たものの、何とか全員が納得する形で落ち着かせてテントの中へと入り眠りに就いた。
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虫達の綺麗な鳴き声が響き渡る静かな夜、龍夜は皆が寝静まったのを確認すると誰も起こさない様にランヴェの元へと向かった。
(「ラ、ランヴェちゃん」)
「....んん?リュウヤさんどうしたんですかこんな遅くに...」
(「ご、ごめんね。ちょっと外に出て貰えないかな?」)
「外ですか...?分かりました」
ランヴェは目を擦りながら身体を起こすと、ラズルの方をチラリと見てテントの外へと出た。




