合同演習[9]
コロナウイルスにより試験も無くなってしまったので、今日から投稿を再開したいと思います!皆様もコロナウイルスは勿論、体調には十分にお気を付け下さい!
ラズルとランヴェは特に依頼の内容などは聞かずに、いつの間にか腰に掛けている剣を見てニヤニヤしながら自信満々に先頭を歩く龍夜の後ろを虎日と共に歩いていた。
(「ラ、ラズル先輩」)
(「どうした?」)
(「あのリュウヤって人僕の事女だと思ってませんか?」)
(「ああ、多分馬鹿だから男と女の見分けも付かないんだろうな....馬鹿だから!!」)
(「言った方が良いですかね?」)
(「....いや、しばらく黙っておけ」)
(「え、何でですか?」)
(「あー...あれだ、世の中には知らない方が良い事もあんだよ」)
(「?よ、良く分かりませんが分かりました!」)
(あんの糞ガキ...良い所見せて調子乗ってる時に男だとバラして絶望させてやる....!)
そんな思いを胸に殺意の込もった目を向けられている事は、前を呑気に歩いている龍夜は知る由もなかった。
「えっと...お2人は何歳なんですか?」
ラズルが兄に敵意剥き出しの目を向けているとは思ってもいない虎日は、まだ出会ったばかりという事もあり少し緊張した様子で話し掛けて来た。
「ん?ああ、俺は17だ」
「僕は14です」
「あ!私も14です!それでお兄ちゃんが16です」
「14?虎日は冒険者登録してないのか?」
「っ!い、いえ!ちゃんとリタさんという人係の人に登録して貰いました!」
「年齢は伝えたのか?」
「え?は、はい」
(あいつ水晶さん破壊したり年齢間違えたりでマジでクビになるんじゃねぇか....?)
「そ、そうか」
「それで....お2人は何か持たなくても良いんですか?」
そう言う虎日は龍夜と同様にいつの間にか杖を持っていたが、ラズルとランヴェは丸腰であった。
「俺は素手で十分だから大丈夫だ」
「僕はそのぉ......武器が重過ぎて持てないので....」
「大丈夫だよ!!」
武器も持てないと恥ずかしそうに言っているランヴェを見て、すかさず龍夜はランヴェのフォローに入って来た。
「ランヴェちゃんは僕が守るから武器なんて要らないよ!」
「あ、ありがとうございます?」
「俺は?」
「あっ、ご自身の身はご自身で守るべきかと」
「................」
半分冗談で聞いたものの、ここまでハッキリと言われると中々に来るものがあった。
「も、もしラズルさんが危なくなったら私が守ります!」
「....お前ら本当に兄妹?」
そんな虎日のフォローを受け、2人の血の繋がりに疑問に持っていると、突然龍夜が虎日を引っ張ってラズルとランヴェから距離を取り、そこをラズルはすかさず神力で聴力を強化した。
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(「どうだ虎日!今のは決まったんじゃないか?!」)
(何も決まってねぇよ。唯一決まったのはお前が死刑って事だけだ)
(「後で2人っきりで呼び出されたりするかな?!」)
(安心しろ。俺が夜にお前を2人っきりで呼び出してやる)
(「そ、そこで愛の告白とかされちゃったりして....!」)
(残念ながら待ってるのは俺からの死の宣告だがな)
(「お兄ちゃん初めての彼女出来ちゃうかも!」)
(ラズルさん初めての前科出来ちゃうかも!)
(「ちょっとお兄ちゃん!!ラズルさんとランヴェちゃんに迷惑掛けないでよ!」)
(「ん?迷惑なんて掛けてないぞ?」)
(「掛けてるよ!ラズルさんさっき凄い悲しそうな顔してたよ?!」)
(「だって男じゃん....」)
(「それでももうちょっとまともな態度があるでしょ!」)
(そうだそうだ!もっと言ってやれ!)
(「わ、分かったよ!ちゃんと話すって!」)
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ラズルには丸聞こえであった兄妹のコソコソ話も終わり、今までラズルには話し掛けて来なかった龍夜が話し掛けて来た。
「あー、えーっと....マズルさん?」
「ぶっ殺してやろうか」




