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合宿[10]

完全に休みであった初日が終わり、1年Aクラスが砂浜へと集められ、本格的な訓練が始まろうとしていた。


「あーあ、今日から訓練かぁ....」


「元々はその為の合宿ですから仕方がないですよ」


全員が集まると、前にガウが立ってこれから行われる訓練の説明を始めた。


「お前ら昨日は良く遊べたかー?」


「因みに俺はあれ程言ったのにも関わらず羽目を外してナンパをしまくってた馬鹿共と()()()トランプをしていた!」


「なぁお前ら?」


「「「はい!ガウ先生ととても楽しくトランプをさせて頂きました!!!」」」


当然返事をしたのは馬鹿3人組である。彼らは可愛い女子を見つけては声を掛けていたが、誰1人として掛からなかった。


「それなら良かった!」


唯一掛かったのがガウである。


「まぁそんな事はさておき、これからお前らにはあの森の中に入ってチーム戦を行って貰う」


「チームは赤と青の2つ。これは俺の独断で分けさせて貰ったから後で伝える」


「ルールだが、赤と青それぞれのリーダーが旗を持ち、相手チームの旗を奪ってここに居る俺に持って来たら勝ちだ。リーダーは各自勝手に決めてくれ」


「反則は特に無い。基本的何をしても良いが....当然相手に何か障害を残す様な攻撃は禁止だ」


「あれ、今何で一瞬私を見たんですかね」


「一番危険な奴だからだろ」


「もうその誤解解きましたよね?!」


「んじゃ赤チームの名前から言ってくから分かれてくれ」


―――――――――――――――――――――


~赤チーム~

ラズル、グラウィス、ロロ、その他諸々


~チームのスローガン~

『てめぇら全員真っ赤な血の色に染め上げてやるぜぇぇぇぇぇ!!!』


―――――――――――――――――――――


~青チーム~

クイナ、フラン、アリア、ララ、その他諸々


~チームのスローガン~

『相手のリーダーは間違いなくラズルとかいう青二才だぁぁぁぁぁ!!!』


―――――――――――――――――――――


「良し!今から15分後に始めるからさっさと二手に分かれろ!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


『赤チーム』


「なぁなぁ!俺すっげぇ良い事思い付いた!」


「じゃあろくな事じゃないで....ごふぅ!!」


「なぁなぁ!俺すっげぇ良い事思い付いた!」


「ぜ、是非聞かせて下さい....」


「俺らの旗を…………」


「それ良いね~!」


「成る程、確かにルールが無いんですから良いかもしれませんね」


「だろ?んじゃこの後10分の間で他の奴らにも手伝って貰うか」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  


『青チーム』


「相手のリーダーはラズルさんだとして、私達はリーダーどうします?」


「うーん、クイナで良いんじゃない?」


「そうですね。この中だと1番森での戦闘に慣れているでしょうし」


「私も賛成!」


「私ですか?!....と、取られない様に頑張ります!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


こうして赤チーム対青チームの壮絶な戦いは幕を開けた。


始まって直ぐに青チームは()()()()で森の中を歩いてラズルただ1人を探していた。


「ただの戦いだと絶対に勝てないけど....このルールなら勝てる可能性は有るよ!」


「今日はいつものリベンジですね!」


「皆!絶対に勝つよ!」


『おー!』


皆で一致団結してラズルを探しているその頃....












「....何で私だけこんな所に居るんですかね」


リーダーであるクイナは旗を取られない様に狭い洞窟の中でただ1人ひっそりと隠れていた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ラズルを探し始めてから5分が経つか経たないかという時、突然目の前にとある3人が現れた。


「....お待ちしておりました。青チームの皆様」


「「お待ちしておりましたぁ!!」」


現れたのは満面の笑みで優雅にお辞儀をするラズルと、その両脇で元気良く復唱しているグラウィスとロロであった。


「ふぇ?」


「では戦いを始めましょうか」


「いやこれどういう状況?....何かの罠?いや、今は考えても仕方ないよね」


「敵自ら現れてくれたんだ!皆行くよ!」


『おおぉぉぉぉぉ!!』


「そうはさせませんよ!」

 

「ここを通りたくばまずは私達を倒すんだな~!」


やる気に満ち溢れた青チームの前に立ちはだかるのはグラウィスとロロ。ラズルは後ろで笑みを崩さないまま右手でいつの間にか取り出した旗を掲げている。


「皆さんその2人とは戦闘しなくても良いです!」


アリアが声を掛けると全員2人の脇を抜けてラズルの元へと向かう。


「え?いやそれはちょっと違うだろ?!」


ラズルは自分が思い浮かべていたシナリオと違ったのか表情に焦りが現れた。そしてそのまま....


「あっやべ....」


手が滑って旗を投げてしまった。

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