合宿[6]
「んじゃ頂きま....」
割ったスイカを1人1人が食べ切れる量に分け、早速スイカを食べようとしたその時、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
「ちょっと待ちなさーい!」
声がした方向には、ドッキリが成功したと思っているのかキメ顔をしているセロスの姿があった。
そんなセロスはクイナ程ではないが、中々に露出の多い水着を着ていた。
「....頂きます」
しかし、1度はセロスの方を見たものの、ラズルはそんな事お構いなしにスイカを食べ始めた。
「ほーらネラ、そこはもうちょっと食えるぞー」
「キュー」
「だから待ちなさいって?!」
「はぁ...そう言えば優勝したクラスだから2、3年も来てるのか」
「ふふん、その通り!私達2年Bクラスも当然優勝したわ!」
「へー、おめっとさん」
「なっ...!もう少し何かあるでしょ?!」
「セロス様はラズル様に誉めて貰いたかったんですよ」
そう言うセルヴァはセロスと比べて身体の露出が少ないワンピース水着を着ていた。
「あんたも何勝手な事言ってんのよ?!」
「セロス様!こういう時は素直な方が良いですよ!」
「余計なお世話よ!」
「....別に気になってる訳じゃないけど、一応聞いてあげるわ」
「....どう思う?」
「セロス様、もっとハッキリと!」
「っ...分かったわよ!」
「ラズル!!」
「ん?」
「私の水着姿はどう?!」
「水着?ふむ....似合ってるんじゃないか?」
「っ!そ、そう....!」
「ただ....」
「お前は身体も綺麗で見た目は良いとは思うが、全体的に小柄だからそういう露出が多い物は背伸びし過ぎな感じがするな。髪型も水着に合わせて結んでみたりといつもと変えてみたら印象もガラリと変わるだろう。そんでもう少し水着の面積を大きくしつつスタイルの良さを強調出来る物が良いんじゃねぇかとは思うな」
『............』
「どうしたお前ら?」
「ラズルさんが真面目な意見を出してる?!」
「ぼ、僕は?!僕はどう?!」
「ラズル君そういう事言えたのですね....」
「私も感想頂戴!」
「私も~!」
容姿に全く興味の無さそうなラズルがビックリする程真面目な感想を述べて来た為、半分は自分の水着姿の感想を求め、もう半分はあまりの出来事に唖然としていた
「待て待て急にどうした?!取り敢えず落ち着け!」
「おー、あれを無自覚でやるとはラズルもやりますね」
「セロス様ー?固まってますけど大丈夫ですかー?」
その後1度皆を落ち着かせたラズルは、感想を求めて来た3人にそれぞれ感想を述べていった。
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「いやー、まさかラズルがそんな事を考えられるとは思わなかったな」
「お前ら凄ぇ失礼だな....俺も見た時の感想位聞かれりゃ答えられるっての」
「じゃあ俺はどうですか?」
「深海に沈め」
「ちゃんと答えて下さいよ?!」
「お前はボケとしては満点だ」
「?良く分かりませんがラズルが俺の事褒めるなんて珍しいですね!」
『............』
そんな勘違いをしているグラウィスに真実を教えるのは酷だと思い、誰もそれ以上は何も言わなかった。
「そういや結構遊んだからもうこんな時間だな」
「あ、言われてみればもう日が落ちそうですね」
「私達まだ来たばかりなのに?!」
「セロス様が迷って皆様に一緒に遊ぼうと言わないからですよ」
「せ、折角1日中自由な日だったのに....」
「まぁ皆も戻り始めてるし僕達もそろそろ着替えて宿に入ろっか!」
「あ、ちょっと待て。お前らに1つ報告がある」
「ちょっと今日の飯と風呂が終わったらまたここに来てくれ」
「何かあるんですか?」
「いやー、忘れてたというか....開けたくなかった物があってな。それを後で開けようと思う」
「開ける?何々何を開けるの?!」
「中身教えてよ~!」
「それは後でのお楽しみだ。お前らも来たかったら来て良いぞ」
「ふ、ふんっ!どうしてもって言うなら来てあげても良いわよ?」
「こいつあれから本当に変わったのか?」
「ええ。お陰様で前よりはかなり良くなっています。ただ...まだちょっと素直になれないみたいで....」
「セルヴァ!!」
「おっと、うっかりしておりました」
「それでどうする?来るか?」
「....勿論行くわ」
「良し!じゃあ時間は分からないが飯食って風呂入ったらここに集合な!」
『はーい』




