合宿[4]
ラズルとグラウィスはドワーフ姉妹を探しに行った3人を探しに海に入っていた。
「おー!気温が気温だから気持ち良いな!」
「これが海....!なんだか川とは違う気がします!」
「海の水はただの水じゃないからな。その内の3~4%位が塩だ」
「これ全部塩水なんですか?!」
驚きの事実を聞いたグラウィスは、手で少し海水を掬って口へと運んだ。
「うおぉ?!本当にしょっぱいですね!」
「あんま飲み過ぎるなよ」
「分かりました!」
「ったく....あの馬鹿姉妹は一体どこまで行きやがったんだ」
海全体を見渡しながらララ達を探していると....
「「「大きな魚!捕ったどぉぉぉぉぉ!!!」」」
クイナ、フラン、ロロの3人がそれぞれ1匹ずつ手に持った大きな魚を掲げて叫んでいた。
「........何やってんだあいつら」
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ラズルはもう1度海へ潜ろうとしている3人を見ると、凄まじい速度で3人の下まで泳いで行き、一旦砂浜へと引き上げると正座をさせて1人1人にデコピンを食らわせていた。
「痛~!」
「ちょっ..待っ..話せば分か...痛っ!」
「あれ何で私の時だけ両手なんですか?いや、ちょっと待って下さいそれ絶対痛いや....」
「ほれっ」
「痛っったぁぁぁ!!!」
もはやデコピンとは思えない音が額から鳴り、それを食らったクイナは涙目になりながら額を擦っていた。
「私だけ威力がおかしくないですか?!」
「『身体強化』使ったからな」
「それ洒落にならないやつじゃないですか!」
「うっさいわ!それよりお前らはララとロロを探しに行ったのに何一緒に魚捕って叫んでんだよ?!」
「「ご、ごめんなさい....」」
「そのお詫びと言っては何ですが....これをお納め下さい」
そう言ってクイナが差し出したのは先程叫びながら掲げていた30㎝程の魚であった。
「....どうやらさっきのじゃ威力が足りなかったらしいな。今度は『瞬速』も使ってやろう」
「冗談!冗談ですって!」
「ほー、説教を食らってるのに冗談か....これは仕置きが必要だな」
「なっ...!謀りましたね?!」
「はいドーン」
「あ"あ"ぁぁぁぁぁ!!!」
先程とは比べものにならない音が鳴り響き、クイナの絶叫と痛みも先程とは比べものにならず、額を押さえながら砂浜の上を転げ回っていた。
「お前ら2人はちゃんと反省したよな?」
「「勿論です!!」」
「なら良い、海に来たんだからはしゃぎたいのは分かるしな」
「だが海は危険も多いからそこは気を付けろ。良いな?」
「うん!」
「分かった~」
「そう言えばアリアとララはどうしたんだ?」
「えっと....それがどうやらララ泳げなかったみたいで、いじけて砂遊びしてたからアリアが慰めてるよ。ほらあそこ」
フランが指を指した先には、ただひたすらに砂で城を作っているララと、そんなララに対して必死に慰めの言葉を掛けているアリアの姿があった。
「あいつ泳げないのにあんなはしゃいで海に入ったの?!」
「何か海ならいけると思ってたみたいだよ~」
「んで結果は?」
「足が付かない所まで行ったら速沈没~」
「....今度足の付く子供プールにでも連れてってやるか」
「ラズル、それ逆効果だよ~」
「ま、まあ海以外にも森とかあるみたいだしさ!」
「お前この間森にキャンプに行って最後どうなったか覚えてる?」
「............」
「仕方ない、後でスイカ用意してスイカ割りでもして機嫌直して貰うか」
「あっ、僕もスイカ割りしたい!」
「私も~」
「良し分かった。後で俺が用意しておくからお前らはあそんで良いぞ」
「やったぁ!ありがとね!」
「この海の主を捕ってやるぜ~!」
そして再び2人は海への中へと入って行った。
「ほらクイナ起きろ。そろそろ痛みも引いただろ」
「....ラズルさん、私の頭割れてしまいました」
「そうか、じゃあこれからスイカ割りするから、そん時に俺が直々にその頭完全にかち割ってやるよ。どっちを割っても飛び散る液体は赤だしな」
「表現が怖すぎますよ?!もー、冗談ですよ!もう治りました!」
「ん?冗談?」
「............あ」
「まだ反省してないのか?」
「違います!これは言葉の綾で....」
「はいドーン」
「あ"あ"ぁぁぁぁぁ!!!」
先程と全く同じ場所にデコピンを叩き込まれたせいか先程よりも痛みは増しており、クイナは再び砂浜の上を転がり回る事となった。
「さてと、ちょっくらスイカでも買って来るか」




