初めての旅立ち[3]
「あぁー...良く寝た」
ラズルは身体を伸ばしながら起き上がる。バトルウルフの毛皮を収納してクイナを起こしにいく。
「おーい、朝ですよー」
ラズルはクイナの身体を揺らしながら声を掛ける。
「んん...ラズルさん何してりゅんでしゅか...」
が、起きる様子は全く無い。1つ分かる事は、夢の中でもラズルが何かしでかしているようだった。
「.....これで最後だ。クイナ、起きろー」
ムニャムニャ
クイナは一向に起きる気配が無い。
「はぁ...忠告はしたからな?」
そう言うと、ラズルはクイナの耳に息を吹き掛けながら尻尾を握る。
「んひゃあ///」
見た目に合わぬ色っぽい声を上げながらクイナは飛び起きた。
「はい、おはよう」
「にゃ、な、何をするんですか!!!」
起きて早々、クイナは顔を真っ赤に染めながらラズルへと愚痴を零す。
「何って、お前が中々起きないから仕方無くやったんだよ」
「そ、それであんなことを//」
「もう少し別の起こし方は無かったんですか?!」
「いやー、俺も寝起きだからさ、コレシカ思イ付カナカッタンダヨ」
「その顔は絶対嘘です!まだ出会ったばかりですがそれだけは絶対に分かります!」
「何で起こした俺が悪いみたいになってんだよ!そもそもお前が中々起きないのが悪いんだろうが!」
「それは..確かにそうですが!女の子を起こす時はもっと優しく丁寧に起こすべきです!」
「俺は知らない事ばかりなんでそんな事知りませーん!」
「ぐぬぬ...とにかくです!次はもっと、優しく!丁寧に!まともな方法で起こして下さい!」
「自分で起きる努力をしろよ?!」
「私は朝は弱いんですよ...」
「じゃあ今日は俺のお陰でバッチリ目が覚めたな!」
「それはどうもありがとうございましたね!」
クイナの毛皮も収納し、昨日保存しておいたバトルウルフの残りを朝食として食べる。
「朝っぱらから重いなぁ...」
「王都に着くまでずっと肉だけはキツイですね...」
「この森は何か植物なんかは無いのか?」
「勿論ありますよ。森を出る前に少し採って行きましょうか」
「そうだな、じゃあ2手に分かれて、またここに集合な!」
「了解です!」
「あっそうそう、これも持っていけ」
ラズルはクイナヘ袋を投げる。
「おっとと、何ですか?これ」
「俺の【収納箱】と同じ効果を持つ【収納袋】だ。それに取った物を入れると良い」
「えっ!そんな凄い物貰って良いんですか?!」
「おう、気にせず使え。その分なるべく沢山取ってこいよ?」
「はい!頑張ります!」
「じゃあまたここで!」
クイナは森の奥へと走っていった。
「転ぶなよー」
「さて、俺も適当に取りますかね」




