合宿[1]
夏休みも段々と終わりに近付いて来た時、ラズル達1年Aクラスは早朝から教室に集まっており、珍しく既にガウも教室に居る。そんなガウを見て皆どこかそわそわとしていた。
「さて諸君!夏休みを満喫してるか?!」
『いえぇぇぇぇぇい!!!』
「それは何より!」
「さて、こんな朝早くから集まって貰ったのは他でもない、お前らが待ちに待っていたであろう4泊5日の合宿だ!」
『ふうぅぅぅぅぅぅ!!!』
「本来ならここで合宿について説明をするんだが....」
「そんな面倒くせぇ事やってられっか!お前らさっさと無人島行くぞ!」
『おおぉぉぉぉぉぉ!!!』
「ラズル!いよいよ合宿だよ合宿!」
「海なんていつぶりでしょうか」
「俺ずっと村で育って来たんで海見た事ないんですけど、海ってどんな感じなんでしょうか....」
「実は私達も行った事ないんだよね」
「川なら行った事あるよ~」
「何この貧富の差を垣間見た感じ、海に行った事があるのが悪い事みたいじゃねぇか」
「えっ、ラズルさん海行った事あるんですか?!」
「....お前に関しては何かごめんな」
「そんな同情の目を向けないで下さいよ?!確かに森に住んでた私に関しては海とは1番程遠いですけどね?!」
「ていうか無人島に行くってどう行くんだろうね」
「確かにそうですね...この付近には海なんてありませんし、どこかの港町から船に乗るのでしょうか?」
「船!」
「海!」
「沈没~!」
「さか...って何か途中凄い不吉な言葉が聞こえた気がしますね」
「お前ら楽しそうなのは良いが俺ら置いてかれてるぞ」
「なっ....!早く行きましょう!」
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教室を出てから5分後……
ラズル達は既に無人島の宿の前に着いており、荷物を係の者に預けていた。
辺りを見渡すと、海は深い所まで良く見える程透き通っており、かなり広そうな森もある。
「さぁお前ら!今日だけは海で泳ぐなり森を探索するなり思う存分遊べ!但し、面倒事を起こした奴は部屋の中で俺と過ごすという刑に処す!」
「ひゃっはぁぁぁ!!ナンパじゃナンパァァァ!!」
「水着美女!水着美女!」
「この合宿で彼女を作るんじゃボケェェェ!!」
そんな事は耳に入っていない馬鹿3人組は、予め服の下に水着を着ていたのかその場で服を脱ぎ捨てると、そのまま海へと全力疾走していった。
「....さてと、4人分のトランプでも用意しておくか」
そんな3人を見て間違いなく何かしらの問題を起こすと判断したガウは自分の部屋の準備をしに行った。
「ははっ....最近の移動方法は凄いですね。私森に住んでた田舎者なんで全然知りませんでしたよ」
「凄い凄い!何か変な魔法陣に乗ってたら本当にもう無人島に居るよ!」
「流石エスクエラですね、まさか転移陣があるとは....」
「こ、これが海....!これじゃあ俺の村の近くにあった湖とは比べ物にならない....!」
「何かグワァ!ってなったらバン!って感じだったね!」
「あれもう1回やりたいな~」
「はーいロロちゃん迷子になっちゃうから俺から離れないでねー」
「分かった~!」
「結構船楽しみにしてたんですけど....」
「早く着いた分には良いじゃねぇか」
「....それもそうですね」
「ほらほら皆早く着替えて海で遊ぼうよ!」
「では更衣室へ向かいましょうか」
「早く行こ行こ!」
「魚捕まえるぞ~!」
「........ん?着替えて?」
「じゃあ俺達も着替えに行くか」
「そうですね!」
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「これが水着か....ふむ、この前の浴衣よりもかなり動きやすいな」
黒色一色のシンプルな水着を履いたラズルは軽く身体を動かすと満足そうに頷いた。
「良し!ラズル着替え終わりましたよ!」
「....まぁ動きやすさで言ったらお前の右に出る奴は居ないな」
「へ?もしかしてどこかおかしいですか?」
そう言って首を傾げているグラウィスは....
真っ白なふんどしを身に付けていた。
「俺の村だと泳ぐ時は大体これだったんですが....」
「大丈夫、全然ヘンジャナイヨ」
「なら良かったです!」
(身体が身体なだけあって無駄に似合ってるのが何か腹立つな)
「....まぁ良いか、じゃあ早速泳ぎに行くとするか!」
「はい!」




