表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

油断した隙に美味しく頂かれました。

作者: サトウ

暇すぎて倒れそうなぐらい暇な時に、読んでください…


「あああああっ!!あやちゃん!」


お風呂上がりのアイスを堪能していたら、顔を真っ赤に染め上げ あわあわしてる乙女に睨まれた。


「なんだ、北三郎。」


「もうっ。そう呼ばないで!きぃちゃんって呼んでよぉ!」


頬を膨らませ、プンプンと自らの口で効果音をつける自称花の乙女 北三郎。26歳。同居中の私、21歳大学生の彼氏である。


「きぃちゃんは、きぃきぃうるさいでちゅね。」


きぃ(・・)〜っなによぅ!って、そうじゃなくって!なによ、その格好!」


愛しのきぃちゃんは私の格好が気に入らないらしい。

だが、しかし。今日は暑すぎてパジャマを着る気になれなかったのだ。なので、きぃちゃんのTシャツをワンピースのようにして着ているのは許してほしい。


「だって、あっついんだもん!これ、可愛いね。」


「でしょう!でも、あやちゃんにはちょっと大きいんじゃないかしら?でも、ゆったり着れて、これはこれで可愛らしいわ〜。じゃなくって!!!!」


可愛いもの大好き きぃちゃんには、可愛いと言っとけば終わると思ったのに、今日は何だかしぶとい。

あげくブツブツ言い始めたきぃちゃんを横目に、放置を決めた私は 少し溶け始めたアイスを再び食べ始めた。


「そうよね、あやちゃんが悪いわよね…知らないわよ…あたしだって男なんだから…それなのに、あやちゃんったら………」


「……」


危険な香りが立ち込めてきたので、丁度アイスを食べ終わった私は逃げるようにキッチンへと行った……と言いたいところだが、行けなかった。

ブツブツタイムが終わったらしいきぃちゃんが、なんともいい笑顔で私を見つめていた。


「ねぇ、あやちゃん。あたし達ってどんな関係かしら?」


「…?恋人じゃない。」


「そうよね、恋人よね。あやちゃん、あたしの生物学上性別って?」


「生物学上?…男の子じゃない?」


「そうよねぇ。あたし達恋人で、男と女なんだもの。あたしがあやちゃんにトキメクのも、当たり前よね?」


「え?う、うん…」


「ふふふ、可愛いあやちゃん。……そして、おバカなあやちゃん!あたしだって男なんだから、欲情するわよ。」


「え、よ、よく………よくじょう…。」


「そう、ムラッとね。」


「むむむむむむむらっ………。」


ボンッと顔に熱が集まるのが自分でも分かるくらいに、身体が火照っている。

ぇあ…だの あぅ… と言葉にならない音が口から漏れる。



「おいで、あや。」



目線を恐る恐るあげれば、そこには目をギラギラとさせた猛獣のようなきぃちゃんがいた。

森の中で熊に出会ったかのように、目も指先すらも動かせない。煩悩が告げている。アブナイ、キケン。


「あや。あーや。…しょうがないなぁ。」


何がしょうがないというのか。

男くさく笑ったきぃちゃんは、動けない私の側までくると、腕をグイッと引っ張った。


驚く暇もなく 密着させられ、ソファーの上に座ったきぃちゃんの膝の上にまたぐように座らせられる。

左手で私の腰を抱き、離れたくても離れられず。

右手で私の顎をつかみ、顔をそらしたくてもそらせず。

石像のように固まった私の、唇の先に触れる触れないかの位置に顔を近づけられ、思わず息を飲んだ私に、きぃちゃんは喉を鳴らした。

……あれ?これ、誰だ…?


「あやは、誘惑するのがじょうずだね?どこで習ったのかな。」


ああああああ腰に響きますよ、きぃちゃん!!!!!なんて、現実逃避してみるものの、細められたその瞳は私を逃してはくれなくって。


「そんなに、美味しそうな脚をさらけ出して、無防備に…。そんなに食べて欲しかった?」


あ、やらかしたわ。と思った時には、もういただきます していた。

鳥のちゅんちゅんという声に誓った。



もう北三郎の餌にはならん!と。



ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ