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不幸にする神に僕は恋をした

掲載日:2025/12/02

不幸の神、相手が近付いてくるほど不幸にしてしまう。

そんな神に一目惚れをした少年が主人公のラブコメ。


元カノ(?)も出るよ!

「じゃあ、行きましょうか」

「うん。そうだね」

ドアを開けた瞬間、猛吹雪になった。

「うぅ、私のせいで…」

「寒いから、とりあえず閉めようか」

ドアを閉めた瞬間、今度は晴天になった。

はて、これで本日何回目だろうか?


「じゃ、じゃあ、僕1人でケーキ買ってくるね」

「デートじゃないデートじゃない、ううん、これは2人でクリスマスケーキを買いに行くデート。違う、デートじゃなくって」

「行ってきますっ」

「は、はいっ、行ってらっしゃい!」

慌てて敬礼をされる。

神に敬礼される一般人、何だそりゃ。

2人暮らしができるほどの、ちょっと裕福な高校1年生、けど、あとは普通。


近付けば近付くほど不幸にする神に一目惚れをした、これも普通じゃないけど。

外見で一目惚れし、性格でもっと好きになった。可愛いから。




「うわー、イルミネーション綺麗だな。流石クリスマス限定のイルミネーション。うん、綺麗綺麗。

あの子と一緒に見たかった」

はあ、とため息が出る。


外に出た瞬間猛吹雪、閉めれば晴天、気象予報士もビックリな奇跡体験。

どうしろと。


「ケーキは、やっぱりショートケーキかな。あの子が好きそうなケーキって、ショートケーキじゃないか? 印象的に」

幼げで可愛らしい外見、はわわな性格。

「うん、ショートケーキ。早く店に行かなくちゃ」


ケーキの店に入る。

後で、僕は反省した。

「おう、元カレじゃん。お前も1人でクリスマスだよな? な?」

「何で元カノが…!」

ジャージ、そしていつものように化粧なし。髪は短く、背は少し僕より高い。

後で、僕は反省しました。


『店に入る前に客を確認しよう』

と。


ちなみに、僕より1つ上、同じ高校の2年生。

「おいおい、今の彼女と全然違うじゃねえか、なあ?」と言いたい奴、これには理由がある。


「1人でクリスマスなんだよな? 私と違うとか、そういうことじゃないよな? 私は1人なのに」

「そりゃあ、高校生で束縛系は、ちょっと」

「また付き合おうぜ? やっぱワタシにはお前しかいねえよ、きちんと1時間ごとに返してくれてたし」

目をつけられ、束縛されていたんです。

活発系の元気っ子に見えるけど、束縛系なんです。重めなんです。返事を返さなかったら大量のメッセージを送られたりするんです。


「彼女いるか? なあ、いるのか?」

笑顔で聞いてくる元カノ。元カノ? いや、束縛されてただけで。

「彼女いるのか?」

笑みが深くなる。

「います」

僕は返す。

「何回も言いますが、僕には彼女がいます。どんな目にあっても、僕は彼女を愛し続けます」

すると元カノ(?)は頭をかき、

「いや、そんな真剣に言われたら。

別に、痛い目にあわせようとかは思わねえよ? けど、愛し続けるって、お前も大概だな」

そう言って2回くらいうなずくと、

「好きなものを買ってやるよ、おごりだ」

「いえ、僕のお金で払います」

「太っ腹な先輩って思わねえの!? いいけどよ!?」




「私がいる必要ってありますか?」

部屋に帰り、ケーキ買ってきたよ、というとそう返される。

ジト目で。

わあ、可愛い。

じゃなくて、

「ケーキ食べようか」

「デートできないのに」

「はい、皿を出しまーす」

「食べようとしたら爆発するんだ、ケーキは爆発するものだから」

「ショートケーキ、好き?」

「大好きです」

「よかった」




「じゃあ、皿にのせたし、食べようか」

僕は微笑んで言う。

「食べる、ぐすん」

悲しそうな表情。

だから僕は、

「僕には、君しかないないよ」

「え?」

「ケーキの店に向かっていたときも、客と話していたときも、君だけのことを考えていた」

「ふえ?」

「君は、近付く人を不幸にしてしまう、そういう神だ。けど、僕はどんな目にあっても、君を好きでいるよ。好きだから」

「…」

ボワン、と神の頭から湯気が沸く。

なんだろう、なんか僕も恥ずかしくなる。言いたいことを言っただけなのに。

「さ、食べようか」

「は、はいっ」


そういえば、すごい近付いたのに全く不幸にならなかったな。

と思いながら風呂に入るため、お湯を入れようとする。

「水しか出ない…」

水道水はきちんと払っているが。

「温泉に行けるチャンス?」

「雪だるまの吹雪ですー」

真冬なのに、水風呂。

明日学校だし…。

頑張ろう、水風呂。

次の日からはきちんとお湯が出た。

後から来るパターンだったようだ。



不幸の神=メンヘラ気味の女児。

元カノ=元気っ子に見える束縛系。

主人公=不幸の神が大好きだけど実は重い?


な感じでした。


ありがとうございました!

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