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第二章 憧れの君 2
(そう言えば夕食も1人なんだ、かなり虚しいよ・・・。)
茜はこの時既に一人旅の虚しさをひしひしと感じていた。
「お客様お1人様ですよね?他にもう1名お1人様の方がいらっしゃいますので宜しければこちらの席でご一緒にどうぞ。」
宿の従業員に勧められるがままに茜はその席に座った。
(意外にも似た様な人っているもんね、どんな人なんだろう?イケメンだったらいいんだけど、まぁ世の中そんなに上手い話はないか。)
とくだらない事を考えていたその時、
「こんばんわ、ここ宜しいですか?」
1人の男性が茜に声をかけた。声の主の方を振り向いたその時
(イケメンいたーーーーーーーーーーーーーー!!!)
これがまさに茜にとって運命の『憧れの君』との出会いだった。