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第二章 憧れの君 1
2004年6月1日の朝、茨城県大洗港を後にした茜は常磐自動車道、磐越自動車道、更に東北自動車道を北上して午後には仙台に到着した。今回は宿もすぐに見つかり、早速仙台市内の宿にて落ち着く事となった。
(それにしても一人旅って気楽だし部屋の中散らかしても誰からも文句言われないのに暇なときに話し相手がいないっていうのが退屈なんだよね・・・。)
いざ部屋の中にいると特にする事もないし、暇をもてあましていたので連絡も兼ねて妹の歩宛にメールを送ったが、今仕事中だから構っている暇はないと冷たくあしらわれた。
(全く歩の奴なーにが“暇がない”だぁ?お姉様に向かって生意気なんだよ!ああ、ヒマヒマヒマーーーーーーーーーーーーーーーー!!!)
あまりの退屈さにイライラしていた時、夕食の案内のアナウンスがあったので食堂に向かった。