表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バイク乗り2004 ~ある女性の全国放浪記~  作者: r_SS
第三章 サイクル野郎 ~青年は荒野をめざす~
21/151

第三章 サイクル野郎  ~青年は荒野をめざす~ 11

「この野郎!!!待て、待てってんだ!!!ぶっ殺してやる!!!!」

「嫌ーーーーーーーーーーーーー!!!!たたたた助けてーーーーーーーーーーー!!!」

 茜と靖は強盗犯グループに追いつかれない様必死で逃げた。しかし彼らも自分達の姿を見られた以上このまま放置する訳に行かず、2人の後を追いかけた。そして命からがら茜達は捕まる寸前で『遠野ふるさとDGH』へ到着し、すぐに中に入った。


「2人共一体こんな夜遅くまでどこに行ってたの!?さっきテレビのニュースで昨日やってた盛岡の事件の続報があって、犯人グループが遠野方面へ逃走したって言うからもしかして巻き込まれたんじゃないかと思って心配してたんだよ!」

茜達が突然外出してしまった件についてペアレント夫妻が心配していたのである。

「ハー、ハー、ゼー、ゼー・・・・その・・・・実は・・・まき・・・こま・・・ゼー、ハー・・・・」

「え?どうしたの?“まき・・・・・・”?2人共息切らしてるから何言ってるかわからないよ。」

「ええ・・・です・・・・から・・・あの・・・・ハー、ハー、ゼー、ゼー・・・・」

 『事件に巻き込まれた』と言いたかったのだが2人とも全速力で駆けて来たので息切れが激しく、そしてあまりの恐ろしさに声も出せず、ガタガタ震えていたのである。

 その時であった、再び玄関の扉が勢いよく開く音がしたのである。

「てめえら!逃げられるとでも思ってんのか!!!!!!!!!!!!!!」

「ギャーーーーーーーーーー!!!!来たーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 先程の強盗犯グループであった。

「ひぃぃぃぃぃぃ!!!お願いだから助けてーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 茜と靖は助けを求めながらすぐに2階へと駆け上がった。しかしすぐに追いつかれてしまい、とうとう2人共囚われの身になってしまったのである。


「警察だ、警察を呼べーーーーーーーーーーー!!!」

 突然の出来事に靖の陰口を言っていた同宿者達も驚いて腰を抜かしてしまい、すっかり気が動転したペアレントが必死で理性を保ちながら受付まで行って受話器を取ろうとしたが

「おい貴様!サツに電話なんかしてみろ、この女の命はねぇぞ!!!!!!!」

 何と、主犯格の男が茜の頭に向けて銃口を突きつけて来たのである。

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 ペアレントは受話器を床に落としたままその場にしゃがみ込んでしまった。

「たたたた、助けてーーーーーーーー!!!!!お願ーーーーーーーーーーーーーーい!!!」

 茜は命がけで助けを求めた。

 (どうしよう、本当にどうしよう!今現実に私の頭に向かって銃口が突きつけられている!これは紛れもない現実だ。ヤバイ!下手すると本当に殺されてしまう!!!!!!)

 一刻も早く助けに来てほしいと懇願するも、もはや何も打つ手立てはなかった。そして靖も先程まで自分の事を必死で心配してくれた人が目の前で殺されようとしている現実を目の当たりにしてガタガタ震えながらも歯がゆい思いをしていた。


  畜生!俺が勝手に外になんか飛び出したから

  こんな事になっちまったんだ!

  だけど俺一人の力ではどうする事もできないし、

  かと言ってこのままではこの人の命が危ない。

  それに奴らは本当にこの人の事を殺そうとしている!

  俺は今までみたいに又現実から

  目をそらして逃げようとしているのか?

  どうするんだよ、俺は一体どうすりゃいいんだよ!


「オラァ!全く貴様らのせいでこんな面倒な事になっちまったんだよ!こうなった以上はもう生かしちゃおけねぇな。よう姉ちゃん、怖いか?怖いだろう!ハハハハハ・・・・・・」

 主犯格の男が怯える茜を揺さぶっては脅かしていた。この時茜はあまりの恐怖心にまったく声が出ず、ただ震えているだけであった。と、その時

「こん・・・・・・・の野郎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 突然靖が男に向かって体当たりをして来たのである。

「うわぁあああ!このガキ何しやがるんだ!!!!!!」

 男は慌てて茜の腕と銃を手放した。そしてそのまま靖も男も階段から転げ落ちてしまい、気を失ってしまったのである。


 皆慌てて靖達の元へ駆け寄り、他の犯人グループの仲間も男の元へ行ったのでその隙にペアレントが腰を抜かしながらも何とか電話のある方向へ向かい、警察に通報した。しかしいくら靖の体を揺さぶらせたり頬を叩いたりしても目を覚ます事はなかった。

「嘘・・・・・・嘘でしょ?靖君、ねぇ靖君!!!!!!!」

 茜は2階に座り込んだまま悲鳴を挙げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ