番外編 キヌネコの少女、「しろねこちゃん」
現在 「白井 音子」という名前で暮らしているキヌネコの少女は、カルセドニーという名前の男が買った島で生活している。
というより、自分がキャンプしながら生活している所へ、男が家族連れで住み着いて、今では彼の弟家族まで住むという結果になった場所に住んでいる。
居候扱いだが居候ではない、勝手に住み着いているだけである。
それでも、カルセドニーの家族とは上手くやっているし、カルセドニーの弟家族ともトラブルなく生活している。
そんな彼女は、あだ名として「しろねこちゃん」と呼ばれている。
彼女もそのあだ名を気に入っている。
今回、そんな「しろねこちゃん」の私生活を少しのぞかせてもらおう。
【しろねこちゃんと翔平おじさん】
しろねこちゃんは、一人、島暮らしをする際、キャンプ道具を「翔平おじさん」という者に運ばせた。
「翔平おじさん」と呼ぶという事は、それなりに彼を知っているし、「翔平おじさん」も彼女を知っているらしい。
元々、キャンプ道具は持っていた彼女は、翔平おじさんがお酒を飲んでいる時は、物事を頼みやすいと覚えた。
翔平おじさんは、夜に島へ行き来する事があったらしく、今は人が住み着いた為に来てないが、それまでは何回か来ていたらしい。
それでしろねこちゃんが住み着いた後も、しろねこちゃんの頼みを聞いて、何かと物資を運び入れていた。
そんなわけで、しろねこちゃんは、一人キャンプをしながらも生き抜いていたのだ。
【しろねこちゃんと宝箱】
しろねこちゃんには、実は大事な宝箱がある。
それは幼少期から大事に持っていたもので、とても大切な物は手放してはいけないと、今は「どこにいるのかさえ秘密」の彼女の親から言われた事を、忠実に守っている。
中身はしろねこちゃんしか知らないが、それは彼女が、大事な物は隠すとも教わっているからだ。
中身については、昔から大事にしている宝物や、親に宛てた手紙などをしまい込んでいる。
手紙を出さないのは、それなりの理由があるのだが、それも彼女からしたら「理由はヒミツです」と言われてしまう。
そんな彼女は別名「ヒミツちゃん」とも呼ばれている。
「ヒミツはヒミツです」が口癖だからであるが、「秘密」の行動も多いからである。
そんな彼女が密かに憧れているのは、もちろん「絵本の世界に出てくるようなお姫様」である。
だからこそ彼女は、親から言われた事を忠実に守る方法として、宝箱を隠し持っているのである。
終わり