バレンタインSS4
閲覧いただき、ありがとうございます。
今回でバレンタインストーリー最後です。
ロッテと桜太のバレンタインストーリーです。誕生日SS4の後のお話です。
ロッテ視点です。
短めのお話です。
今日はバレンタインデー。
日本は、珍しく女性から好きな男性に想いを伝えるらしい。
しかも、本命と義理に分かれているらしく、奥ゆかしい日本らしい伝統だな、と私は思った。
ちなみにドイツは日本ほどビックイベントではないけれど、本命の女の人に男の人が花束を渡す習慣がある。
私は郷にいっては郷に従えの精神で、日本スタイルのバレンタインデーを満喫することにした。
勿論、相手は桜太だ。
日本文化を大切にするだけでなく、不器用な優しさで友人を大切にする桜太が私は好きだった。
私は、成功したチョコレート味のプレッツェルを前に得意げな笑みを浮かべた。
もうすぐ、桜太が遊びに来る。
私は皿にプレッツェルを載せて、チョコレートソースをかけ、フルーツを添えた。
前にプレッツェルを作る約束をしてから、なあなあになって、流れてしまった。
だから、今日やっとその約束を果たせる。
完成してすぐにインターホンが鳴る。
確認すると、仏頂面な顔をした桜太の姿。
「桜太!いらっしゃい」
嬉しくて、思わず勢いよく開けてしまった。
桜太は少し驚いたような顔をした。
「もう少しゆっくり開けろよ…」
開口一番に憎まれ口を叩く桜太も愛らしく感じる自分はどこかおかしいのかもしれない。
私はそんな桜太を部屋に入るよう促した。
「ん」
桜太は短くそう言った。
振り向くと、そこにはバラの花束。
「…ドイツでは男が女に花束を渡すのが普通なんだろ?だから、これ」
私は驚きと感動で一瞬固まってしまった。
花束を受け取る。
「嬉しい…ありがとう」
そう告げると、桜太は得意げに笑った。
なんだか、私が先程プレッツェルを作った時と同じだな、と思って、笑ってしまった。
「良い匂いがするな。なんか作ったのか?」
「プレッツェル!本場仕込みの味を召し上がれ」
私は桜太を部屋にあげ、テーブルにプレッツェルを出し、桜太に教えられながら、薔薇の花を活ける。
真っ赤な12本の薔薇の花。
ドイツでのバレンタインデーの意味。
桜太は意味を知っているのだろうか。
「ねえ、桜太。期待してもいいの?」
そう言うと、桜太は意味深な笑みを浮かべる。
「ご想像にお任せしますよ。ロッテの好きなように解釈して」
素直じゃないな。
耳が真っ赤になっているあたり、知ってるんだろうな。
私は嬉しくなって、桜太に抱きつく。
「じゃあ、期待するね」
桜太は何も言わずに抱き締め返してくれた。
暫くそうしていた後、不器用な彼から貰った花束をテーブルに飾り、私達はプレッツェルを食べることにした。
どうやら、この友達以上恋人未満な関係は終わりそうね。
12本の薔薇「私と付き合ってください」
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