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Animal Fairy  作者: DAISY
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新しいチーム

「あむー!起きてるー?」

1階から母親が声をかけた。

あむは母親の声で目を覚まし、置き時計を見る。

時刻は8時07分。

あむは慌てて着替え1階へと降りた。

「あ、やっと起きてきたのね。何度か声かけたんだけど、熟睡してた?はい、これお弁当と朝ごはんのおにぎり」

「わぁ〜ママありがとう!行ってきまーす」

「行ってらっしゃい。慌てて転ばないように気をつけて」

「はーい!」

あむは寝癖も直さず慌てて家を飛び出した。

「寝坊?」

あむの家の前には紫色のパーカーを着た蓮が立っていた。

「蓮⁉︎まさか蓮も寝坊したの?」

「んなわけないでしょ。あむが出てくんの待ってたんだよ。ほら、早く車乗って」

蓮は近くに止まっている車に向かって歩く。

すると運転席の窓が開き、蓮の母親があむに声をかけた。

「あむちゃん、おはよう。ほら、乗って乗って」

「あっ、蓮くんのお母さん。おはようございますっ。すいません…」

「ほら」

蓮が後部座席のドアを開けてあむを手招きする。

そしてあむが乗り込むと自分も反対側から後部座席に乗り込んだ。

「2人共、しっかり掴まってるのよ?」

蓮の母親はハンドルを握ってニッコリと微笑みアクセルを思いっきり踏んだ。

「スピード出し過ぎ…」

「あら蓮、何か言ったかしら?」

「はぁ…」

呆れて言葉が出てこない。

車に乗り込んでから10分足らずで大学の正門に着いた。

「あの、蓮くんのお母さん送って頂いてありがとうございました」

「いいのよ〜。またいつでも乗せてあげるわ。じゃあまたね、あむちゃん」

運転席から笑顔で手を振る理事長はそのまま駐車場へと車を走らせた。


「あー酔った…」

校内を歩きながら蓮が呟いた言葉にあむは苦笑した。

「ジェットコースターみたいで楽しかったけど、ちょっと危ないかもね…」

「気持ち悪っ…」

「蓮って乗り物酔いする人だったっけ?」

「あんまりしないけどあれは…」

蓮の顔色が悪いまま2人は校舎内に入っていった。

1-Aに着いた2人はお互い昨日と同じ席に座る。

少ししてチャイムが鳴り担任の黒川が教室に入って来た。

「席につけー」

黒川の声に生徒のみんなは席についた。

黒板に魔方陣のようなものを書き始めた黒川。

「今からここに1人ずつ手を当ててもらう。まぁ、こんな感じで…」

見本を見せるように黒川が自分の手を当てた瞬間、瞬く間に青い炎が現れた。

「この炎の色でこれからのお前達のチームが決まる。炎は素質を引き出すものだ。1学年は主に自分達の素質や能力について学んでいく。炎の種類は青・赤・黄・緑・桃・紫の6つ。青は全ての能力に優れている者。赤は能力に差がある者。黄色はアニマル能力が高い者。緑は守備に向く者。桃色はフェアリー能力が高い者。紫は闇の能力に優れている者…とまぁ振り分けられている。あぁ、これは学科関係なく振り分けらるからな。Aチーム〜Fチーム、誰がどのチームに決まるかはお前達の素質次第。さぁ、1人ずつ前に出ろー」

黒川の言葉に生徒は1人ずつ前に出て行く。

その様子を見ながら黒川は窓際に向かい壁に寄りかかった。


10分後…


「よーし、終わったな!んじゃチームを発表するぞー。Aチーム:七瀬 ゆずる,矢野 涼平。Bチーム:桃瀬 蓮,轟 優,福士 花。Cチーム:野間 悠葵,白石 ゆうな,後藤 大樹。Dチーム:南 蒼汰,神崎 春,柚木 あむ。Eチーム:本田 らら,奥田 さき。Fチーム:松下 凛,佐伯 宇宙こすも,籠山 ひな。明日から各チームでの授業が開始するから楽しみにな。因みに俺はBチームの担当だから桃瀬、轟、福士、よろしくな。さっきも言ったが1学年は素質と能力について学んでいく。夏には中間試験もあるからな、しっかり学べよ!」

生徒達はどことなく真剣な眼差しをして黒川を見つめていた。

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