休み時間
休み時間になると生徒はそれぞれ騒ぎ出した。
数人で話し始める者もいれば、1人で外を見る者もいたが、あむと蓮の周りにほとんどの生徒が集まっていた。
「さっきの自己紹介やばかったね!」
「つーか、お前らデキてんの?」
「完全にあれは夫婦漫才!」
といった声が飛び交う中、白石が顔を乗り出し蓮に訊ねた。
「で!実際のところどんな感じなの!?柚木さんとはそういう仲なの!?」
「あー、柚木とはただの幼馴染み」
「またまたぁ〜」
「どんな答え想像してんだ」
「柚木さんは?どうなの?」
白石はあむに問いかける。
「蓮とはただの幼馴染み。っていうか、蓮!さっきの何あれ!酷い!」
あむが席を立つ。
「え、どの辺が?」
「どの辺がって…」
「嘘は言ってない」
「さっきのあれ、後半悪口だったから!」
「柚木がずっと黙ってるから」
「それは…」
「はいはい、そこまで!」
白石が間に入る。
「もー夫婦喧嘩しないの」
「違うから」
あむが尽かさず返した。
「まぁ、そういうことにしておいてあげるよ」
白石はそう言い、スマホを腰にかけていたバックから取り出した。
「みんなLIMEやってるよね?教えてー」
その言葉にみんなはスマホを取り出し一斉にLIME交換をはじめる。
数分するとチャイムが鳴り黒川が教室に戻って来た。