学科授業
「はーい席についてくださーい。これから授業はじめますよー。あぁそうだった、このクラスの担任の小野寺先生はちょーっと今席を外しています。まぁ、皆さん察しはついてるでしょうけど。その内に戻ると思うんでさっさと授業を始めまーす」
氷晶族の氷河が軽く説明すると生徒に背を向け黒板に字を書き始めた。
「まずはこの世界の作りについて話そうかな。復習だと思って聞いてください」
そう言うと生徒の方を向き真剣に語り始めた。
この世界には人間界とは別に[パラレルワールド]と[ルアール]という世界の2つが存在している。
パラレルワールドはルアールとを繋ぐ世界でもあり、この2つの世界は主に我々のような能力を持った者が暮らしている世界なんだ。
けれど今から約30年程前に、ある出来事が起こった。
ルアールの世界が、ある能力者の手によって邪悪な闇の地へと変えられてしまったのだ。
暮らしていた能力者達は人間界へと避難し、その日からルアールに立ち入る事が難しくなった。
そして闇の力が増幅し、人間界へと影響を及ぼさぬよう、人間界への橋となる[パラレルワールド]には僕達氷晶族が盾となる番人となったんだ。
それから能力者は人間界で暮らしはじめ、こういった専門の学び場が出来たんだ。
そして今に至るって感じかな。
けれどいつか必ず、僕達のような能力者は戻らなくてはならない。
その時の為に君達はこれからこの大学でたくさんのことを学ぶんだ。
黒板には互いの世界について書かれていた。
授業内容は[この世界の作りについて]である。
生徒の何人かは何故今更この授業を行うのか疑問視する者もいたが、あむにはとても新鮮であった。
「あぁ、ひとつ言い忘れてました。これは学科試験に出るんでちゃんとメモしておくように。まぁ、始めにも言ったけど復習だと思ってくれればいいですー」
その言葉に生徒はノートを出しメモを取り出す。
「これから話すことも試験に出るので集中して聞いて見てもらいたいんですが、そうですね…少し刺激が強くなります。なので気分が悪くなったりしたらすぐに知らせてくださいね、無理だけは決してしないように…」
そう言うと教室内の明かりを消し、自らのフェアリー能力を解放した。
「身をもって体験してみてください。この世界の物語を…」
生徒全員が一瞬にして氷河の記憶の中に取り込まれるのだった。




