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Animal Fairy  作者: DAISY
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自己紹介をしよう

「はい、席につけー。先ずはじめに新入生の皆入学おめでとう。言えてなかったからな。よし、今から1人ずつ自己紹介始めるか…」

「黒川先生」

「んー?桃瀬かどうした?」

「D組の生徒は今どうしてるんですか?」

「あー、いい質問だな。この羽根、これがあると分身が作れてD組にも存在出来るんだ」

黒川は手首につけているブレスレットを生徒に見せた。

そのブレスレットには生徒と同じように羽根がついていて黄金に輝いていた。

「質問の答えはこれでいいよな。んじゃ、早速自己紹介…の前に何故自己紹介をするか話そうか。不思議がってるみたいだしな。このクラスの生徒も他のクラスの生徒もこれから先、皆バラバラの道を行くだろう。でもな、このクラスは3年間変わることはないんだ。つまりここがお前達の帰る場所になる。挫折したり、逃げたくなる時にはこのクラスに戻って来て欲しい。そして1人じゃないことを思い出して欲しい。俺はこのクラスをお前達の原点だと思ってる。だから自己紹介をするんだ。仲間はたくさん作れ。これは俺からの願いだ。よーし、自己紹介始めるか!」

黒川はニッコリと笑い制度が座る席の方へと歩いて行った。

「えーっと、君は野間だな。壇上に上がれ」

黒川は席に座っていた野間を壇上に誘導し、自分は野間の席に座る。

「ほら!自己紹介」

「野間 悠葵ゆうき。見ての通りわし。俺は強くなりたい。フェアリーの能力はあまり使えないけど成長していきたい。…先生こんな感じでいい?」

「あぁ、上出来だ」

黒川は拍手をしながら席を立ち後ろに座る南を壇上に向かわせ空いた椅子に腰掛けた。

生徒の拍手の中、南は野間とすれ違い様ハイタッチをして壇上に上がった。

野間は席に戻り腰を下ろす。

「南 蒼汰そうた。狼。俺は親父を超えるためにこの大学に入った。悠葵と同じだけど俺も強くなりたい。絶対親父を超える」

「いいね〜親父を超えるか…。お前の父親は南 龍だろ?」

「やっぱ先生は親父のこと知ってんだな」

「まぁな。お前の成長楽しみにしてるぞ」

こうして生徒1人1人の自己紹介はスムーズに進んだ。


「白石 ゆうな。animal:チーター。誰よりも早く走れて、飛べる。フェアリー能力はまずまず。羽根の色は黄色に茶色いドット付き」


「神崎 春。animal:カラス。素早さには長けている。羽根の色は黒。フェアリー能力も高い」


「本田 らら。animal:子ブタ。鼻がとても効く。フェアリー能力も高い」


「松下 凛。animal:ゾウ。フェアリー能力低め。羽根の色グレー」


とどろき優。animal:白クマ。フェアリー能力もアニマル能力も非常に高い」


籠山かごやまひな。animal:イノシシ。フェアリー能力低め。羽根は薄茶色」


「佐伯 宇宙こすも。animal:モモンガ。フェアリー能力は低い。羽根は茶色」


「奥田さき。animal:フラミンゴ。フェアリー能力が高い。羽根はピンク色」


「後藤 大樹。animal:ゴリラ。フェアリー能力は低い。羽根は紺色」


「七瀬 ゆずる。animal:ミーアキャット。フェアリー能力が高い。羽根はクリーム色」


「矢野 涼平。animal:カメレオン。フェアリー能力低め。羽根は黄緑」


「福士 花。animal:フクロウ。フェアリー能力もアニマル能力も高い。羽根は白」


自己紹介が進み残り2人になり蓮の番が回ってきた。

「桃瀬 蓮。俺は…動物にはならない」

蓮の言葉に生徒達が驚く。

「何故?」

黒川は桃瀬の言葉に真顔で問いかけた。

蓮は一瞬あむを見て口を開き小さな声で呟く。

(…昔と違うから)

「動物にならなくても技は使える」

蓮はそう言うと担任に向かい攻撃を繰り出した。

蓮の左手から繰り出された攻撃に黒川は一瞬驚きはしたもののフェアリーの能力で消し去った。

「なるほどね。これだけの力が出せるのか」

黒川は苦笑いしながら答える。

そして生徒達は蓮の力に驚いていた。

蓮は席に戻りあむに小さな声で"がんばれ"と呟き席に着いた。

「最後は柚木だな。行ってこい」

黒川はあむを立たせ壇上へと向かわせた。

「柚木 あむ。私は…」

(言えない。言えるわけない。私はただの人間だなんて…)

何も言えず固まってしまう。

そのまま下を向いて動けなくなった時、席に座っていた蓮が声をかけた。

「バスケ、得意じゃん。運動神経もいい。あ、でもドジでド天然。あーあと泣き虫で…」

蓮の声にあむは顔を上げる。

「ちょっと蓮!後半全部悪口じゃん!」

「怒るとこんな感じだけど皆柚木をよろしく」

「蓮!!!」

あむは恥ずかしさから声を荒げる。

「あっはは!お前ら夫婦漫才めおとまんざいかよ」

黒川が突っ込むと生徒達が一斉に笑い出した。

「柚木、席に戻っていいぞ。最高の自己紹介だった」

あむは恥ずかしさから再び下を向き席へと戻る。

その途中、蓮を睨みつけたことは誰も知らない。

校内に流れるチャイムに黒川が慌てだす。

「うっわ、もうこんな時間か。まぁ自己紹介も終わったしいいか。んじゃ休み時間自由に過ごせ。あー、次の時間はこの大学について話すから絶対に寝るなよ。わかったな」

黒川はそういって教室を出て行った。

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