第4章
弘樹は見た目によらずいい奴だった。
「ココは?」
「俺のマンション。誰も来ないから安心しろよ」
「あ、ありがとう」
俺は辺りを見回した。
結構広い。
ココは寝室のようだ。
何でこんなこところ弘樹一人が………?
不思議に思ったが、深入りしてはいけないと思い黙っておく。
「ほれっ。これなら食えるだろ??」
弘樹が渡してくれたものは、ゼリーだった。
「………もしかして俺の為に……?」
「ついでだよ。食事の買出しのついで。俺も腹へってたし。
その傷じゃぁ何も食べれないだろ??」
「あ、ありがとう」
「あんま喋るなよ。痛いんだろ?」
俺は、素直に従った。
「お前、行くとこないのか?」
しばらくたった頃、弘樹が聞いてきた。
「………………」
俺は無言でいた。話したらどうせバカにされるだろうと思ったし、まだコイツを信用出来なかったからだ。
「話したくないならいいけどさ。
俺の話、きいてくれるか………?」
突然のことで俺はあまり理解できなかった。
そうとは知らない弘樹は喋り始めた。
「俺は、小さいころ親に捨てられたんだ。今まで育ててくれたのは親戚なんだ。でも、その親 戚にも捨てられて俺は行くところがなかった。学校から帰って来たら、何も無かったから な。俺がいると迷惑だったらしい。だから俺は非行走った。警察にも何回も世話になった し、悪いことも散々してきた。その腐ってた俺を拾ってくれたのが今のボスなんだ。まぁ、 ボスも結構なワルだけどな。でも、根性は腐ってねぇんだよ。俺はそのボスのお蔭で助けら れた。初めて俺という人間を理解してくれる人間だからな」
弘樹は、俺より辛い立場にあってたんだ。
「もし、行くところがないならボスのところまで案内するぜ。お前ならきっとボスとうまくいく」
その一言で決めた。
「俺も……そのボスのところに連れてってくれないか」
弘樹は黙って頷いた。
弘樹と蓮の出会いですね。。。
結構、弘樹カッコいいです(笑)
始めは、ダメダメにしようと思ったのですが。。。
この小説を読んでくれた方、ありがとうござします☆
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