第2章
今、俺はバイクで走っている。
「こらぁ〜〜待て!!!」
………言い直そう。俺はバイクで逃走している。
理由は……万引き。
俺は、万引きの常習犯だった。
それで生活を立てている。
親は知らないが。
「やったぜ」
俺は仲間にそう一言かけると、部屋に入っていった。
「さすが蓮!」
………こいつはいつもそうだ。
決して自分では手を下さない。
下っ端の俺にやらせるんだ。
‘今に見てろ’と俺はして唇をかむ。
「でもよぉ、お前がこんなことするなんてな。一年前じゃ思いもよらなかったぜ」
弘樹が嬉しそうに言う。
「俺、いつ蓮にチクられるかビクビクだったしな」
俺は、低い声で
「変わったんだよ。俺も。そしてお前もな」
「しかし、お前かわったよな」
陸が言う
「見直したぜ」
これはボスだ。
俺は今、不良グループとつるんでいる。
前までは陰キャと呼ばれるグループに属していた。
それが一年前から変わったのだ。
ある事件に巻き込まれて。
まぁ親はビックリしただろうが、そんな事は関係ない。
『お前はお前の好きな道を生きろ』
そういわれてから、本当に好きな道を行き始めたからな。
この頃、生きる目的がなく生きてるがな。
だから俺はこうして毎日ダラダラと万引きしたりして過ごしている。
世間体を気にする親は、俺をナントカして元の俺に戻そうとするが俺には全く関係の無い話だった。
「蓮!!!」
家に帰ると親が玄関で待ち構えていた。
俺はその親を振り払い、自分の部屋へいく。
「待ちなさい!一体こんな時間まで何処に行ってたの!!説明しなさい!」
親が叫ぶ。
こんな時間。
今の時刻は6時。
いわえる朝帰りってやつだ。
最近は珍しくない。
「うっせぇんだよ。お前はだまって金くれりゃぁいいんだよ。
お・ば・さ・ん」
俺はそう言うと自室に行った。
俺とあの人とは血が繋がってない。
義理の親だ。
そのことを知ったのは5年前。
親が話してるのを聞いてしまったのだ。
それでも俺は知らない振りをして、親の言いなりになっていた。
あのことがあるまでは――――。
始めまして。
冴凪といいます。
今回『小説家になろう』で、投稿させてもらってます。
まだまだ未熟ですが、よろしくしてやってください。