*無関心な彼
それから2人は駅に到着し、ベリルは再びカフェで出した見慣れないカードを機械に差し入れた。
「!?」
えっ? 入れて大丈夫なの!?
ナユタは目を丸くしたが、ボタンを押すと切符が出てきて唖然とする。
「! ありがと」
渡された切符を受け取る。すると、今度はそのカードを改札機に差し入れて何事もなくホームに入っていった。
どんなカードなの!?
ナユタは訳が解らず、混乱気味にベリルの後を追う。
そうして無表情に電車を待つベリルに、チラチラといくつもの視線が向けられる──本人はまったく関心が無いようで、その視線を気にせず携帯のメールを確認していた。
「……」
ここまで自分に無関心な人も珍しいな……ナユタは隣で見上げた。
その時──
「!」
服を掴まれる感覚に、ベリルは眉をひそめて振り返る。
「見つけた」
視線を降ろした先にいた少年が笑顔で発した。
「アユタ!? なんでここに……っ」
「カンタンじゃん。オレのモデルガン取りに行ってベリルに会ったなら、店の近くで出会ったのかな? ってね」
驚く姉に少年は、両手を頭の後ろで組んで説明した。
確かに、予想通りの結果になった訳だが、他の状況でも充分に考えられる事である。
迷うことなく決断したアユタにベリルは少し感心したが、その予想を考慮してすぐにカフェから出たというのに、少年は即行で見つけ出した。
才能とも言える勘だが、そんな事よりも、この状況では少年も連れていくしか無い。
ベリルへの監視はまだ続いているのは明らかだ、先に組織を潰していれば良かったか……とも考えるが、回収はあと数個だ。
日本という国において、奴らも迂闊な事は出来ないはずでるあると考え、回収を優先する事にした。
とはいえ、一般人を連れての回収作業は予想している時間よりかかるだろう。
ベリルは小さく溜息を漏らした。





