第3話・私、想い、君
柚花と会った時恋を知った。恋に落ちた。世界がキラキラ見えた。
そうか世界ってこんなに綺麗だったのか。
そう思わせるくらい、そう思うくらい、実際そうだったくらい世界は変わった。
惹かれたのはその生きる為の直向きさ。そのベースの大きさ。無重力かな?と思わせるくらい運ぶ。たまによろけるけど。そこもまた可愛い。
惹かれたのは柚花はきっと世界について真っ直ぐだ。真っ直ぐに夢に向かっている。
恨みも妬みも怒りも全ての悪感情も何もないのだろう。それぐらい夢についていってる。
きっとそれらは私が持っていないモノだから。
羨ましいのかもしれないし憧れてるのかもしれない。
毎日見ていたら柚花から声をかけてくれた。
こんなに嬉しかった事はない。私は柚花に一生尽くそうと思った。
それが私の人生だとこれまで生きてきたのはこの為だと思った。
きっと君は私じゃなくても良いのかも知れない。
けれど私には君が必要。君じゃなきゃダメ。
ああ今日も君の為にお菓子を作り、君が上手くなる為に音を聴いて、そんな私の人生。
この先君が例えばバンドを組んでもその先プロの道へ遠くに行っても私は君の隣で一番に君を支えるよ。
たとえどんな状況になろうとも私は君を想う。