喧嘩サラリーマン
明けましておめでとうございます。新年を迎えたということで新たな作品を投稿させて頂きます。アクションメインの予定ですので暴力シーンがあると思いますが決して真似しないでください。事件や事故に巻き込まれても責任は一切取りません。それでは今年もよろしくお願い致します。
「いってらっしゃい。」義姉さんが微笑んで言った。「行ってきます義姉さん。」俺は微笑んで返事する。「仁くん。葵を保育園までお願い。」「はい。」葵は義姉さんの娘で俺の姪っ子。「行こっ仁おじちゃん。」まだ5歳の葵は俺の手を引っ張る。「遅刻遅刻!待ってよ仁。」朝から騒がしいのは俺の幼なじみの磯部明日香。ドラえもん好きからあだ名はドラちゃん。ドラちゃんは義姉さんの妹。俺とドラちゃんは同じ屋根の下のわけだ。「行ってきます…。」ドラちゃんの騒がしさにはいつも負ける。
自己紹介遅れたが俺は大柳仁平。21歳会社員。他は後に知るだろう。葵を保育園まで送り、ドラちゃんとは彼女が通っている大学前で別れ、俺は会社に出勤。「いいとこに来たな仁。」出勤早々騒がしいのは俺の同僚の博人だ。彼は俺に会社員としてのマナーを教えてくれた先輩の存在なんだが…「何だよ博人。朝から騒々しいな。」俺は冷たく言い返す。「今日合コンあんだけどよ。仁も出てくんない?」また合コンかよ…しつこいな。博人としては俺がイケメンらしくて女の子達を虜にするらしいんだが…「悪いな。帰りに姪のお迎えに行かないとならなくてな。」「つれないなぁ~仁君は」余計なお世話だ。
仕事が終わり俺は葵のお迎えに行くために真っ先に保育園に向かって歩いていると「おっさんよ~。俺の女に手出して~。金出すか、切り刻まれるか~。」見た限り援助交際ってやつだろう。いい歳して自業自得だな…。同じ社会人として俺はおっさんを助けることにしよう。「いい加減にしろ。何時だと思ってるんだ?ガキは家に帰って寝なさい。」最高の作り笑いで言ってみる。「ああん?てめぇも切り刻まれたいのか~?」やはりそう来るか。この男の口調が気に入らない。態度デカくてムカつくから。まず俺は顔面パンチ。「うおおおお。」男の顔はより一層不細工と化した。「てめぇ!」男はナイフを俺に向ける。女の前だからか度胸は認めてやるが、俺はナイフを蹴り飛ばし男にサマーソルトキックを決めた。男を倒した。「どうするか?ご自慢の彼氏はオネンネしたぜ。」俺はまた作り笑いで女に問う。「一緒にやらない?あんたいい男だしうまくいくわ。」女の言葉に激動!「俺達社会人はなお前らと違って自由時間減らして汗水垂らして働いて金稼いでるんだ!せこい手使ってんじゃねぇよ!」いくら女に優しい俺でも苦労知らずの人間が嫌いだ。女は男を重そうに担いで去っていった。「あなたもね、僕なんかよりも長く生きてんですからこんな事やめましょうよ。」社会人として控えめにおっさんに説教した。プルルルル。携帯が鳴った。ドラちゃんからだ。「もしもし?」『もしもし仁?』「悪い。これから葵ちゃんを迎えに行くから。」俺はあわてて言った。『そうじゃなくて。相談したいことがあるのよ。帰ってきてからでいいから。』「今じゃ話せないのか?」『今は無理だから電話してんでしょ!仁の鈍感!』「鈍感は余計だ!まあいい、帰ったら聞いてやるから。」それから電話を切って俺は葵を迎えに行ってから家に帰った。ドラちゃんの横に女が座っていた。友達か?栗色のロングヘアをした可愛い子だった。「っで相談したいことは何かな?」俺はスーツからジャージに着替えてからドラちゃんに担当直入に問う。「この子は麗華ちゃん。私の友達。」「麗華です…はじめまして…。」麗華ちゃんは少しおどおどしている。「はじめまして。俺は大柳仁平。まあ仁って呼んでくれればいいから。そんなに緊張しないでリラックマしなきゃ。」軽い自己紹介ギャグを言うと麗華ちゃんは笑ってくれた。可愛いな。「まあそれとして…話って何だ?」「実はね…麗華ちゃんストーカーされてるらしいのよ。」ストーカーだって?「警察には相談したのか?」「してないわよ!警察に言ったって直接被害がないからってシカトよ!本当に有り得ない!」なるほど。麗華ちゃんがドラちゃんに相談してドラちゃんが警察に相談したけど相手にされずに俺に相談したって訳だが、「俺に言われてもな…俺男だし、悪いけどよくわからない。」「ばかっ!最低!仁って本当に最低!」何でドラちゃんにそこまで言われるのかがよくわからなかった。