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君の隣で歌いたい  作者: 三ツ沢ひらく
十三、【レイニーデイ】
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第96話

「返信くらいしてよ」


 怒っているつもりが存外気弱な声になってしまった。私はスマホから口を少し離して小さくため息をつく。ゴホゴホと咳き込む音の後に、しゃがれた声が続く。


「だから悪かったって言ってるだろ」


「体調崩してたならそう言ってくれればよかったのに! 余計な心配したんだからね!」


 ようやく柾輝くんと連絡がついたと思ったら、盛大に風邪を引いていたらしい。しかも一度治って無茶をしたらすぐにぶり返したとか。鼻声の「あーうるせー」が聞こえてきて、私は気を揉みながらも柾輝くんの声が聞けたことに安堵していた。


「ファミレスではごめんね。透流さ……新しいお兄さんにはちゃんと柾輝くんのこと説明したから」


「別に気にしてねー」


「ちゃんと謝らせて。私、あの時お母さんのことが頭によぎっちゃって、柾輝くんが兄だって言えなかったから……」


「分かってる。連絡しなかったのはマジでこっちも忙しかったんだよ。ライブもあるわイベントもあるわ」


「そうだったんだ」


 ライブ。その単語にそわっとしてしまう。なにを隠そう柾輝くんに電話したのはそのことを話すためだった。


「柾輝くん、あのね。いきなりなんだけど、私ライブに出ることになったの」


「は?」


「【linK】としてステージに立つことにした」


 柾輝くんはそれを聞いてしばらく黙った後、小さく「そうか」とだけ呟く。


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