表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君の隣で歌いたい  作者: 三ツ沢ひらく
十二、【ヘッドオンゲーム】
91/134

第91話

 無事に保護者の同意も得られ、サワソニに出演することが決定した。sawaさんに返事をするとさっそくライブのゲスト出演枠に入れてもらえることになったとのことだ。


 ライブについての細かいやり取りは沢里に任せきりにしてしまっているのが申し訳ないが、私にはなによりも優先すべきことがある。


 それは当然、息もれ対策トレーニングだ。


 一人の時はひたすらブレスの練習と筋トレに励み、放課後になると沢里と一緒に練習室で【linK】の曲を歌う。家では各自ピアノとギターの練習に励むことにした。


 サワソニはアーティストが生演奏することが前提のライブなので、私たちはキーボードとギターで新曲を披露することになる。それもまた緊張をあおる要素であった。


 sawaさんに教えてもらった、お互いに向かい合って呼吸を合わせて歌う方法を続けると、徐々に歌える時間が伸びていくのが分かった。Aメロからサビ、サビからBメロへ。呼吸が続くことがこんなに嬉しいと思ったことはない。時折調子が悪くなることもあるが、その頻度も減っている。最初は遠慮がちだった沢里ももうなりふり構わず歌に集中するようになった。


 そうやっているとまるで二人で舞台に立っているようだ。沢里と歌う時はそんなイメージをするようにしている。大勢の観客の前で沢里と一緒にステージに立つ。沢里はギター、私はキーボードを弾きながら歌う。そんな想像をしていると、少しずつ嫌な妄想から逃れられることに気が付いた。


 私を責め立てる声が、想像の中の歓声でかき消される。冷たく刺さる視線は、熱狂的な視線へと変わる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ