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君の隣で歌いたい  作者: 三ツ沢ひらく
九、【スイート・コラプス】
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第56話

 透流さんと無事に仲直りをすることができたその夜、昔の夢を見た。


 中学校の音楽室で、私は合唱部のメンバーと一緒に歌っている。


 コンクールに向けて厳しい練習を共に乗り越えてきた仲間たち。


 ようやく手にした全国合唱コンクールの出場権に、皆意気揚々としていた。



『俺と付き合ってほしい』


『ごめん……私は、』


 そのやりとりが地獄の始まりだった。



 *



「いらっしゃい、あがって」


「おじゃましまっす!」


 今日は言っておいたとおり一週間で音を取り終えたという沢里を私の部屋に招いた。


 今日は午前で授業が終わる日だったので、家に帰って昼食をとり、色々な準備をしてから沢里に来てもらった。一緒に帰ったりランチをともにしたりするとまたアンチのカンに触る可能性がある。


 アンチの言いなりになるつもりは更々ないが、避けられる問題は避けようということにした。私の中では、だが。


 私が先輩たちに絡まれてからと言うものの、沢里は周りの目を気にして大胆な行動を控えるようになった。


 土井ちゃんとの会話に割って入ることもなくなり正直ほっとしている。


 ただし、話しかける頻度が減ったというだけで、生温かい目で見守られていることには変わりはない。授業中常に後頭部に刺さる視線にももう慣れた。たまに振り返るとゴールデンレトリバーがへにゃりと笑っているのだ。


 今のところ先輩たちや美奈からの追加攻撃は受けていないので、この調子で日々を過ごしたいところだ。


 

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