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君の隣で歌いたい  作者: 三ツ沢ひらく
三、【アオハル・コントリビュート】
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第15話

 先ほど聞いたばかりのその台詞に、私はげっそりとしながら首を振る。


「えー嘘。だっていきなり仲良さそうじゃん」


「でも凛夏は全然知らないんだって」


「ふーん?」


 土井ちゃんがフォローしてくれるが、美奈は腑に落ちないらしい。たまご焼きを飲みこむのに必死な私をじっと見つめてくる。


「なんだ、友達なら取り持ってもらおうと思ったのに」


「え……もう好きになったの? 早くない?」


「実はね、別高の子に聞いたんだけど」


 美奈はその派手な顔を私たちに寄せて、声を潜めて言った。


「沢里くん、有名人の息子なんだって。イケメンだし、お近づきになりたいじゃん?」


 それは果たして「好きになったの?」という問いかけに対する答えになるのだろうか。


 複雑な顔をしているであろう私のポニーテールをつついて美奈は去って行った。


「なにしに来たんだろ」


「さあ、でも美奈の言うことが本当だったら……」


 ミニトマトを頬張る私を、土井ちゃんがじっと見つめる。首を傾げると土井ちゃんは呆れたようにため息を吐いた。


「凛夏、ちょっと大変かもね」


「なにが?」


「美奈みたいなミーハーに、目を付けられるかもってこと。なんか派手な先輩たちとつるんでるらしいし。気を付けてよね」


「ミーハー?」


 それを言うなら当の沢里だって【linK】に対してかなりミーハーではないだろうか。


 ファンだのなんだの言って、今思えば思い切り手も握られていた。


 有名人だか芸能人だかの息子だと言うがソースもはっきりとしていない情報を鵜呑みにする気にもなれない。雰囲気だけで判断されて噂が一人歩きしている可能性だってある。


「あんまり気にしないでおくよ」


「そだね。あ、そういえば【linK】の新曲まだかなー」


 そう、そんなことよりも新曲を完成させなければ。土井ちゃんをはじめ多くの人が【linK】の新曲を楽しみにしてくれている。


「多分、まだかかるんじゃないかな」


 本人が余計なことを考えているから。


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