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WORLD 光ノ書  作者: PEN
37/53

新聞

 ユリスは金貨を手にギルドで眺めていた。

 あの後ライエールに返そうとユリスは考えていたのだが、見つからず次の朝ギルドで待ってみる事にした。

 しかしそれでも見つからずユリスはギルドの椅子に座り金貨を眺めていた。

 この金貨は自分の持っている金貨、王冠の紋章が入ったガロン金貨では無く烏の紋章が入った金貨だ。

 「どうしたんだユリス?」

 ノエルはユリスについて来てギルドで朝食を取っていた。

 「うん、この金貨なんだけど。

 ちょっと変わってる」

 ノエルはそれを受け取り金貨を見た。

 「なんだこれ、見たことない金貨だな。

 きっと、他の国の通貨だろ」

 そう言いユリスに金貨を返した。

 ユリスはここにいても仕方が無いとポッケに金貨をしまってギルドの依頼を見に向かった。

 王都では、マーレなどよりも沢山のクエストがあり依頼書が中には上に重ねられ見えなくなってしまっているものもある。

 ユリスはその中の一枚。

 猫探しの依頼を手に取り受付へと持っていった。

 すいません、これお願いします。

 受付にはプワレと言う名の女性がおりユリスを見てめんどくさそうに仕事に取り掛かり始めた。

 「はい、終わり。

 さあ、終わったからさっさと依頼に行きな」

 プワレはそう言うと手でユリスをあっちにいけとはらった。

 プワレは印象の悪い受付嬢でユリスから見てとても印象が悪い。

 ユリスは依頼の紙を持ち外へと向かった。

 まず、依頼主に会い猫の特徴などを聞く。

 そして捜索、マーレで何回も行ってきた事などでもう慣れたものだ。

 ユリスは屋根の上に登り走り猫そしてついでにライエールを探した。

 しかし、パンテーロはかなり広い上に入り組み建物が高く見つけずらい。

 やがて早朝だったのが昼となり太陽が真上に来た。

 ユリスは路地を探しそして路地裏を眺めた。

 「いた!」

 ユリスは縞模様の猫を見つけた。

 ゴミを漁っている。

 ユリスは屋根から降り猫を後ろから捕獲した。

 ユリスは大通りを行き猫を抱えたまま人混みを避けて歩いているとプワレがコソコソと隠れ、何かを見ている現場に遭遇した。

 「プワレさん、どうしたんですか?」

 ユリスがプワレに話しかけるとプワレは思いっ切り肩をビクつかせ猫を驚かせた。

 そのせいで猫が暴れるのをユリスは抑えねばならなかった。

 「あら!? あなたは…えっと。

 朝!…そう朝にギルドに来てた人よね!!」

 プワレは動転し何処か…と言うか怪しい。

 ユリスは何を見ていたのだろうとプワレの場所から覗こうとした。

 しかしそれをプワレが汗を流し体で遮った。

 「あのー プワレさん…そこをどいてもらえると…」

 しかしプワレは一歩も引かずユリスのしゃがんだりジャンプしたりする動きに付いてきた。

 しようがないのでユリスは横にそれ人混みに混ざりプワレから逃げそれを見た。

 そこには黒ずくめの人ライエールとフィオが魔道具屋の前で何かを話し中に入っていく所だった。

 ユリスはやっと見つけたので人混みを掻き分け魔道具屋へと向かい中に入った。

 しかしそこにはライエールとフィオの姿が何故か無く店の店主のみが奥の扉から出てきただけだ。

 「お客さん困るよ、うちはペットの持ち込みは禁止なんだ」

 店の店主はそう言い猫を抱えたユリスを追い出そうとした。

 「あっあの、黒ずくめの方を見ませんでしたか?」

 店の店主はその言葉を聞き眉をひそめた。

 「なんだ? そいつになんか用でもあんのかい?」

 「はい! ライエールさんに落とし物を届けに…」

 店主はそこまで聞くと腕を大きく振りユリスを店から出した。

 「あーそんな奴はうちには来てないよ、頼むからペットの持ち込みはやめてくれ」

 ユリスは仕方なくその場を去り後で来ることにして、先に猫を届ける事に決めた。

 ユリスは急いで猫を依頼主に届けると紙にサインを貰い再び魔道具店に向かった。

 しかし、やはりと言うべきかそこにライエールの姿はなく夕暮れ時にギルドに戻り依頼を完了させた。

 宿に帰り夕食を取っていると、

 コンコン

 とノックが聞こえ、ユリスが扉を開けるとそこにはノエルが立っていた。

 「ユリス…後ではなしがある。

 食事が終わったら教えてくれ」

 ノエルはそう言うと自分の部屋に戻っていった。

 ユリスは何事だろうと思ったがノエルの言ったとおりに夕食を終え、ノエルの部屋へと向かった。

 ユリスはドアを叩き中へと入る。

 中に入るとノエルがベットに腰掛けていた。

 机の上には新聞が置かれている。

 ノエルは立ち上がりその新聞を手に取るとそれをユリスに渡した。

 「俺達は戻らない、そう約束してくれ。

 出来ればこれ以上、火に油を注ぐような可能性は避けたい」

 ノエルは意味の分からない言葉をいい新聞を受け取ったユリスを見た。

 ユリスは意味が分からなかったが頷き約束をした。

 「よく分からないけど…分かった。

 約束するよ」

 ノエルの判断は自分より考えがあり短い期間ではあるがユリスは信頼している。

 ユリスはその新聞を片手に自分の部屋に戻りベットに腰掛けてそれを開いた。

 新聞と言うものは知らなかったが字は多少絵本などを読んでいたので分かる。

 題名はデカデカと書かれている。

 

 マーレ炎上 影の黒幕 

 そしてギルドの失態と虚言

 クローバ伯爵の死の真実

 

 筆者 スポーキー・ジョーンズ

 此度の一連の事件についてここに記す。

 つい先日、マーレのクローバ亭と食料などが入った倉庫が炎上した。

 出火の原因は未だ分かっていないのだが、ギルドはこれをクローバ伯爵が仕組んだ物だと発表した。

 しかし、実際はどうだろうか?

 現に今焼け跡の中からクローバ伯爵の遺体が発見されている。

 これは今回の事件の首謀者がクローバ伯爵と言う意見を否定する物ではないだろうかと筆者は考える。

 なぜ、クローバ伯爵はわざわざ自らを炎に包んでまで倉庫と自分の豪華な家を燃やさねばならなかったのか。

 ギルドはそれに対しこう続けている。

 マーレには地下に巨大な空間がありそこでは麻薬などが取引されている闇市が存在していたと。

 それにクローバ伯爵も関与していたなどと子供じみた、訳の分からない、虚言を言いふらしている。

 筆者はこの一連の事件に深く踏み込む事に成功した。

 情報源の冒険者によればクローバ伯爵は頭に短刀が刺さった状態で発見されたのだ。

 これは非常に奇妙な事実である。

 おそらく、これはギルドが何らかの事実を隠蔽した証拠である。

 そして筆者の私であるがスポーキーはこの夜に起こった事件の日に居合わせた住人に取材をした。

 クローバー邸が燃えているとき何か奇妙なことはありませんでしたか?

 Aさん、屋敷が燃えているとき大きな爆発音が何度も何度もしていました。

 そして、火の周り様と来たらそれは早くて。

 そう言えば、燃える前渡し見たんです、沢山の人達が街中で走り回っている所を。

 

 筆者はこの答えを聞き鳥肌が出ました。

 これは、間違いなく魔族の仕業なのです。

 以前のまだ、記憶に新しいあの聖戦を覚えていますでしょうか?

 あの時、戦争が始まった事件を。

 商業都市ケネルで起こった忌まわしき悲惨な事件を。

 あの事件が起こったとき街には黒ずくめの魔族たちが走り回り女性、子供問わず殺戮の限りを尽くしました。

 そして都市は炎上したのです。

 これは偶然でしょうか?

 私はそうは思いません。

 これは間違いなく、再び起こるであろう戦争を恐れ、ギルドは隠蔽しようとしているのです。

 なんと恥知らずなのでしょう。

 私達があの野蛮で陰湿で卑怯な魔族などに屈することはありません。

 今私達は子供たちの為に大切な祖国を守る為に、この嘘の真実を暴き立ち上がり否定しなくてはならないのです。

 奴らは子供を殺し女性を捉える、そうならないために。

 皆で唱えるのです、魔族には屈しないと武器を取る必要があるのです。

 筆者スポーキー・ジョーンズ

 

 私は今回無くなった犠牲者の方々特にまだ幼き我らの未来を担う一人の少女に追悼の意を述べます。

 

 クローバ・ジョセフ様

 

 アイラ・エトワール様

 

 最後の文

 アイラの名前を読みユリス驚いた。

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