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WORLD 光ノ書  作者: PEN
35/53

C級昇格試験

 翌日の早朝ユリスとノエルはセアムに乗り王都パンテーロを出てC級の試験会場へと向かっていた。

 セアムをノエルが操りユリスがノエルのバックを背負い後ろで景色を見回して楽しんでいる。

 「ノエル、試験って一体何するの?」

 ユリスはノエルに向き聞いた。

 「俺も分からない。

 試験はその試験管によって決められている。

 闘技場の時もあれば、モンスター討伐、なんてのもあるな。

 だが、情報によれば、なんでもジュエルキャットの冒険者が今回の試験管らしい」

 …

 セアムを止め試験会場と記された地図を見てノエルは地形と地図を照らし合わせてみた。

 「おかしいな、ここのはずなんだが…」

 「まだ早すぎて、誰も来てないだけじゃない?」

 ユリスはそう言いながらあたりを見渡す。

 とても心地のいい冷たい風が草原を駆け、近くの山は岩肌を見せ大きくそびえ立つ。

 その麓の森は大きく山を包むように広がりその山への入り口には黄色い旗が建っていた…。

 「あった! ノエル、あったよ」

 「何!?」

 ユリスは、指を指し黄色の旗を指さした。

 ノエルは目を細めようやく見つけた。

 「間違いない、あそこだ。

 行こう」

 

 猫のロゴが入った黄色の旗を通り過ぎ森の中へと入っていく。

 すると森の道の先に数十人の冒険者がすでに待機しているのが見えた。

 森の中に開けた場所があり底の奥には洞窟へと続くトンネルが大きく口を開けている。

 「あっ、ユリスさんとノエルさんですね。

 こっちへどうぞ」

 くまの耳をした小さな獣人の女性が手で支持を出しユリス達を並ばせた。

 ユリスは今いる試験官と思われる人達を見て昨日のジュエルキャットのホームの奥にいた人達だと気づいた。

 …確か、パーティー名は変わった名前…。

 そうハッピーフレンズだ。

 ユリスはそう思い出しながら列に並んだ。

 セアムはノエルと共に並びユリスは別に所で並ぶ。

 昨日ノエルがセアムと試験を受けたいと言っていた為だ。

 ユリスは別にいいし私が決めることでは無いとセアムに判断を任せていた。

 

 集まっている冒険者達はノエルが同じ様に後ろに並ぶのを見て驚いていた。

 「なんで、D級のやつが、あんなの従えれんだよ」

 「まじか…」

 「ちょっと、待ってくれ」

 「決闘とかになったら、棄権した方が良さそうか」

 冒険者達はボソボソと喋り列に並んでいたり何度もノエルを見返していたりした。

 「これで、最後です。

 タムさん、試験の説明をお願いします」

 先程案内をしてくれた熊の獣人の女性が前に立つ赤髪の男性が答えた。

 「アイちゃん、ありがと。

 それじゃ、始めよっか。

 まず、俺はタム・ヲォーレンって言います。

 ルールだけど一人ずつあの洞窟の中に入ってもらうね。

 それで中にあるこの青色のボールを見るけて出口に向かって」

 タムは青いボールを掲げ冒険者たちに見せた。

 「出口に出たら、そこにいる青ローブのペンちゃんにわたしてあげて」

 「ペギンだ、よろしく」

 青ローブの男がそう挨拶をする。

 「うん、それでペンちゃんに渡せば合格。

 簡単でしょ。

 これで説明は終わり、リバ姉さんあとはよろしく」

 そう言うと筋肉質の男が木箱の台からおりた。

 次に登ったのはうさぎ耳の獣人だった。

 「はじめまして、リーヴァ・アイビスと申します。

 えっと、それではまず前列にいる方から始めてください。

 時間差で入って貰います」

 洞窟の前に前列の冒険者が行くと3人の男女が冒険者達を管理し中へ入れていた。

 金髪の男にオヒョと呼ばれていた男に、緑髪の女性。

 金髪の老練の男は仲間からはグロさんと呼ばれ緑髪の女性はミーランと呼ばれていた。

 時間は過ぎていき冒険者達の姿も少なくなりついにユリスの番が回ってきた。

 すると金髪の歳を少しとった男が近づきユリスに行った。

 「この先は、罠や魔物を配置してある。

 やばくなったらこれを使え…赤く光る閃光玉だ。

 それが助けの合図となる」

 そう言い老練の男性は優しく微笑み赤い玉をユリスに渡した。

 「ありがとうございます。 えっとグロ…さん?」

 「ネパロ・グロティウスだ。

 仲間からはグロさんと呼ばれてる」

 ネパロはそう言いユリスと握手した。

 「私は、ミーラン・マクレガー。

 健闘を祈ってるわ」

 そう言いネパロとの会話中に松明を持ちミーランはそれを渡そうとした。

 「ありがとう」

 ユリスはミーランから松明を貰いそしてオヒョからは、地図を貰った。

 オヒョは先日と同じようにどこか暗く元気がないようだった。

 どうやら奥さんの事をまだ気にしているらしい。

 ユリスは松明と地図を持ち暗い洞窟の中へと進んでいく。

 地図を見るにどうやらこの洞窟はかなり入り組んでいるようで、道が上に下に左、右、前と広がりユリスは頭を悩ませた。

 「えっと…ここがこうで、こうだから…」

 ユリスは地図をクルクルと回転させたりした。

 しかしどうしても地図が分からない。

 ユリスは取り敢えず分からないので松明を起き剣の鞘で道を決める事にした。

 ユリスは鞘を慎重に置き手を離す。

 すると鞘は下へと続く道の方へと倒れた。

 「よし! こっちだ」

 ユリスはそうして、微塵も迷う事なく松明を手に下へと降りていった。

 下に降りてもまた分かれ道、ユリスは再び同じようにそれを繰り返し、進んだ。

 歩いているとなんだか一定の距離を保ち間を開けてついてくる何かの気配を感じる。

 ユリスはそれで何度も後ろを見た。

 しかし襲ってくる気配もなく、ただ見られている。

 ユリスは取り敢えず問題ないだろうと判断し後ろを気にする事を辞めて前に進む事にした。

 グルルル

 少し進むと鳴き声が聞こえた。

 ユリスがその方向を見ると1匹のコボルトがユリスの方へと近づいてくる所だった。

 ユリスは剣を抜きコボルトを見る。

 コボルトは爪と牙を向きユリスに噛み付こうと走り飛び掛かった。

 「あまいよ」

 ユリスは剣をシュンと音を立て振った。

 するとコボルトは空中で胴体が裂け動かなくなった。

 ユリスはため息をつきコボルトに目を瞑って見送ると、再び歩き始めた。

 次にユリスが見たのは飛んでくる矢だった。

 ユリスは難なくそれを躱し鞘占いで道を決めて行く。

 しかし肝心の青いボールは見当たらない。

 その後も出会うのはコボルトそしてゴブリンばかりだった。

 「あっ!!」

 ユリスはかなり地下深くまで降りてそれを見つけた。

 赤い宝箱がそこにあったのだ。

 ユリスは走って駆けつけ宝箱を思いっ切りに開けた。

 次の瞬間またしても矢が飛んできてユリスを狙った。

 しかしユリスはあまりに遅いそれを剣で撃ち落とし、宝箱の中にある青いボールを拾った。

 それにしても何故か、宝箱の中にはボールが沢山入っている。

 最後にユリスそしてノエルと言う順番だったはずだ。

 ユリスは少し疑問に思った程度で宝箱に蓋をしこの場を去っていった。

 後は上に上がっていくのみだ。

 …

 一方ノエルは、セアムを従え地図を見て正確にルートを辿って目標地点へと向かっていた。

 コボルトやゴブリンにはセアムを恐れているのか、ユリスが洞窟をあちらこちらと歩き倒したからか、全く遭遇する事は無かった。

 正直ノエルだけで数匹相手のコボルトやゴブリンは厳しい。

 そのままノエルは剣を一度も抜きもせず進んだ。

 道には数々のトラップ、矢や木の丸太が落ちてくる仕掛けなどがあったが、ノエルは慎重にそれを躱し進む。

 トラップは重さで作動する物、紐で作動する物などがしかけられていた。

 そして先程ユリスが開けた赤い宝箱の場所に到着した。

 「罠が仕掛けられているはず…」

 ノエルは宝箱を少し開け細い紐を確認した。

 「やっぱり」

 ノエルはそれを切り宝箱を開けた。

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