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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
学ぶ文芸部
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83話 中学の範囲じゃダメですか?

 場を仕切りなおしていよいよ今日の勉強の時間となった。


 さっき準備していたことからわかるように、今日は弥久先輩が瑠璃に勉強を教えるらしい。


 机の上には参考書に加えて、正方形の箱が置かれている。


「先輩これなんなんですかぁ」


「ああこれは」


 先輩が箱を開けるとそこには色とりどりの正方形の紙が数百枚入っている。


 いわゆる折り紙というやつだ。


「折り紙とかもって来てどうしたんですか?」


 小学生の勉強じゃあるまいし、高校生にもなってこんなものを使うとは思えなかったからだ。


「私のクラス担当の数学の先生なんだけど、数学を視覚的に説明してくれて分かりやすいの。だからそれなら瑠璃でも簡単に学べるかなと思ったんだけど」


 言われてみてもいまいちピンとこないが、そういうものなのだろうか。



 百聞は一見に如かずという言葉を体で表すように実際に折り紙を折りだす先輩。


「ほら、ここがXだとすると、ここがYになるの。大丈夫?ここまでわかる?」


 こうしてみてみると確かにわかりやすい。


 ただ1つ気になることがあるとすれば、それが中学生の範囲という事だろうか。


「なるほど……わかりません!」


 何となくわかってはいたが、一筋縄ではいきそうにない。


「え、いやでも。これって…… え、嘘でしょ……?」


 動揺する弥久先輩。


 それもそうだろう。


 中学生の範囲ということは、入試の時には解けていたはずなのだ。


 この問題は基本も基本で、解けないと入れる高校なんてほとんどないほどだ。


「お前どうやってうちの学校入ったんだよ。曲がりなりにも進学校なんだぞ……」


「努力?ですかね」


 弥久先輩はあくまで現在どれくらいできるかを確認する目的で、確実にできるだろうと思える難易度から、始めたのだろうがそれができないのなら意味はない。


「泰、これ遅れかもしれないわね……」


「はい、知ってます。何時も授業中見てますから……」


「まあでも、始めたからにはできる限りは頑張るわ。このまま放っておくのも何だか気持ち悪いし。何よりこんな奴とおんなじ学校なんて思われたくない」


 僕もこのバカと同じ学校だとは思われたくないかもしれない。


 なので、先輩を手伝い一緒に教えることにした。



 スタートから小1時間たったころようやく、ある程度終わりの目途が立ってきた。


 そう、中学生の範囲の。


 それでも、速い方だろう。


 もともとは理解していたというのが良かったのかもしれない。


 ただし、それだけではなく弥久先輩の教え方のうまさもあってこそだろう。


 前世は中国かどっかのお偉い先生だったのかもしれない。


 

 もう少しで区切りが良いところまで終わりそうだったのだが、タイミング悪く終業のチャイムがなった。


 続けたい持ちもあったのだが下校しないわけにもいかないだろうし、なにより瑠璃の集中力は限界に達しているようだった。


 この続きは明日するにして、今日は帰る運びとなった。

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