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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
エドワード・H・マーカムじゃダメですか?
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73話 エドワード・H・マーカムじゃダメですか?5

 僕が連れてこられたのは「Rabbit Horse」という店名のカフェだった。


 昔風の外観で、店内はそれほど広くはない。


 店員は3人で、それぞれ水色、桃色、菫色の制服を着ている。


 それともう1匹、もふもふとしたアンゴラウサギが水色の制服を着た少女の頭の上に載っていた。


「私ここに来たかったんですよ」


「そうなの?何だかお洒落なところだね」


 まるで、漫画やアニメにでも出てきそうなお店だ。


「何食べますか?私は、これとこれとこれとこれにしよっかな」


「よく食べるね」


「はい、ボーリングでいっぱい運動したので。勝ったんだからもちろん奢ってくれるんですよね」


「へぇ?」


 この子何言ってるの?


 だから、あんなに頼んでいたのか。


「まあ、いいや。僕は……サンドウィッチでも食べようかな」


「店員さーん、注文お願いします」


 各自目当ての商品を頼んだ。



「それで、今日呼び出したのはどういうつもりなの」


「それ、言わなきゃダメですか?」


「そうだね」


「はぁ。わかりました」


 コトリは覚悟を決めたようで、きりっとした表情になった。


「エド君」


 僕も彼女の顔をしっかりと見つめなおす。


「私、君のことが好きです。大好きです」


 気づいていたことだ。驚くことではない。


 それでも……


「…………」


「あははは。こんな事言われても困りますよね。ごめんなさい、忘れてください」


 自虐的な笑みを浮かべるコトリ。


「そんな事なっ……」


 言いかけてやめた。


 そんな事ない。それは、つまり告白を受け入れることと同義だ。


 僕はそんな事できない。


 代わりに、


「忘れない」


「え?どういうこと?」


 コトリに顔に希望が宿る。


 でも、違うんだ。そういう事を言うわけじゃないんだ。


「その気持ちに応えることもできない。僕は好きな人がいるんだ」


「へーそうなんですね……」


 気まずい沈黙がながれる。


 それを割るかのように、料理が運ばれてきた。


 しかし僕まで料理の味がしなかったのはなぜだろうか。

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