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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
始まりの文芸部
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16話 たまには1人じゃダメですか?2

 本を調達したことだし、このまま家に帰っても良かったのだがせっかくなのでこの前、弥久先輩に教えてもらったカフェへ行って今日買った本を読むことにした。

 あそこは、落ち着いた雰囲気で割と気に入っていた。出されるコーヒーも他の店では味わえない物だった。



 人がいないところから人がいないところへの移動。距離は歩いて20分ほどなのでそこそこの距離がある。

 それでも散歩がてらゆっくりとカフェへ向かった。




 ログハウス風の外観をした落ち着きのあるカフェに到着する。扉を開ければ前来た時と同様にカウベルの音が出迎えてくれた。


 中へ入れば先ず、コーヒーの香りが出迎えてくれた。中ではマスターがコーヒーを入れていた。前回、客はいなかったが休日ということもあり数人が離れた位置に座っていた。


 僕は1人ということもあり、カウンターの1番奥の席に座る。するとマスターが声をかけてきた。


「おや、貴方はは確か泰さんでしたかな?」


 どうやら僕のことを覚えてくれていたみたいだ。


「はい。前回はお世話になりました」

「若者に道を示すのは老人の務めですので」

 そうやって笑って見せるマスター。

 僕はとりあえずコーヒーを頼んでおいた。


 コーヒーミルの音をBGMに先ほど買ったばかりの本を開く。やがて運ばれてきたコーヒーの香りが物語の世界へ旅立つのを手伝ってくれた。




 本を読み終わって時計に目をやれば1時間ほどたっていた。案外面白く一気に読んでしまった。


「あれ?もしかして泰君じゃないですか?」

 後ろからどこかで聞いたような声が聞こえてきた。ただし誰だったかは思い出せない。それ程かかわったことが無い人なのかもしれない。

 振り返ってみるとそこに居たのはエド何某(なにがし)だった。

 正直言って僕は彼が苦手だ。わざわざ係わる必要もないだろうと無視してお代わりしたコーヒーをすする。


「無視されるのは傷つきますね……」

「僕あなたのこと苦手なんですよ」

「私は貴方のこと結構気に入ってますよ」

 そう言うと断りもなく、隣のカウンターに座ってくる。


「あの、話聞いてました?……」

「うん、しっかり!」

 笑顔で答えてくるエド。顔が整ってるだけに尚更むかつく。

「はぁ……」

 これ以上抵抗しても自分の体力の無駄だと考えて、こっちが折れることにした。


「それで何の用ですか?」

 こうして僕の平和な休日は終わりを告げたのだった。


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