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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
つかの間の日常
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149話 自身を持っちゃダメですか?

 私、藤原真由美は泰にちょっとした用事があったので放課後文芸部部室に向かっていた。


 弥久とは親友なのだが、それでもここに来るのは初めてだった。


 というのも、彼女自身オタクっ気があるのを隠している節がある。


 彼女は隠し通せているつもりらしいが私には無駄だ。


 そういうことで、これまでは行くのをためらっていた。


 でも今回は戦友に呼び出されたので、仕方なしというやつだ。


 せっかくなので、ついでに弥久もからかってやろう。



 さて、部室等の文芸部がある階層までやってきた。


 殆どの部はここより下に入っているので、まだ下校時間になっていないというのにかなり静かだ。


 だからこそ、文芸部の話し声が聞こえてくる。


 言ってはなんだが、この建物は学校の中でもかなり古い。


 元々は校舎として使われていたものらしい。


 まあ、私はそのことには興味が無いが。


 今大事なのは、密閉性の悪さからくる遮音力の低さだ。


 さっきは、階段を上がったばっかりだったので内容は聞き取れなかったのだが、廊下の真ん中くらいまで来るとはっきりとしてきた。


「ーーーたか、そう言えば私気になってたんだけど、やっぱり男子ってーーが大きいとステータスなのかしら」


 聞こえるには聞こえるのだが、まだ微妙に聞き取れない部分があって良くわからない。


「え?まあそうですね」


「でも大きくても特に良いことなくないか?大きいだけだと実用的じゃないぞ。そしてその分運動したら痛くなりやすいだろ」


 これは皆越先輩の声なのかな?


 近づいてきたので聞き取れない部分は無くなったが、それでも途中から聞いているみたいなので何を話しているのかはイマイチつかめなかった。


「何言ってるんですか?漢たるものおっきいほうが良いに決まってるでしょ!」


「でも結局服着てると見えないからたいして変わんないだろ」


「いやいや、だからこそですよ。普段見えないからこそ脱いだ時のステータスなんです。この前の林間学校のときだって、僕がお風呂に入った時のざわめきはすごかったですよ。皆に見せてやりたいくらいでした」


 こ、これはもしかして、アレの話だろうか。


 いやいやいや、違うよね。流石に。


 部室で、そんな話するわけないし。


 なにせ、弥久が普通に話してるんだよ。


 あの子が、平然とそんなハレンチな会話できるわけがない。だよね?


「へー以外。泰結構ちっさそうだったのに。せっかくだから見せなさいよ」


 えーーー⁉みみみみみっみーーーー!


 嘘でしょ。見せちゃうの⁉学校で?


「いやですよ。なんかそんなふうに見せると恥ずかしいじゃないですか……」


 そういうふうじゃなくても恥ずかしいことだよ。


 あんた感覚が狂ってるよ。


 …………。


 そうか、泰あんなへんなりしたやつなのに大きいのか……。


 なんだかよくわかんないけど、体が熱くなってきてしまった。


「ああ!もう!じれったいわね。瑠璃そいつを捕まえなさい」


「いぇす、まむっ!」


 軽い金属音がする。


 ちょうどパイプ椅子が倒れたらああいう音がするだろうか?


「よし、しっかり抑えてなさい。今からひん剥くから」


 中から泰の断末魔の叫びが聞こえてくる。


 私の頭はオーバーヒート直前だった。


 だって私、その、未経験だし……


 べべべっ、別に遅いってこと無いと思うな!


 むしろ、高校生でそういうことは早すぎると思う……


 これは私の考えが古いのかな?


「……汚された。もうお嫁にいけない」


「大丈夫です。私がお婿さんにもらってあげますので」


「……冗談で言ってるんだよ真に受けるな。っと、家から連絡入ってた。……ちょっと急用できたから先に帰りますね」


「ああ今日つけて帰れよ」


 あれ?この状況はまずい。


 何がまずかと言うと、ついドアに耳までつけて聞いていた。


 早くどこかに隠れないと、と思ったも遅く開かれたドアに頭をぶつける。


「真由美、先輩?」


「あ…あ……」


 私の中でさっきの言葉がフラッシュバックする。「僕がお風呂に入った時のざわめきはすごかったですよ」「ざわめきすごかったですよ」「僕のおチ○チ○すごいですよ」


「・・・・・・」


「ど、どうかしましたか?」


 私の視線は思わず下の方に行ってしまう。


「最後の言葉なんて言ってなかったからーーーー!!」


「え?あっ、ちょっとまって」


 私は泰の静止を振り切り全力で逃げた。

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