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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
始まりの文芸部
13/216

12話 心配しちゃだめですか?

桜田(さくらだ)弥久(みく)


 雪本(ゆきもと)(ゆたか)が初めて部活を休んだ日、私は彼にメールを送っていた。何も休んだことが悪いことではない。斯く言う私も少し前までは、まあまあ部活をさぼることもあった。


 しかしさぼった原因が問題だ。ゆかりの反応を見るからに、2人の間で何かあったのだろう。このままだと、泰は幽霊部員となって2度と来なくなってしまうかもしれない。そんなことは絶対に避けたかった。

 もう彼の居ない部活なんて寂しすぎる。


 メールを送ってから3時間が経ち、12時を回る。時々来るゲームやら公式アカウントの通知に心臓が跳ねあがる。

「私は恋する乙女かよ……」

 つい口に出してしまったが、それが真実であることを意識して心臓はさらに加速する。

 事実、私は泰のことが好きだ、と思う……


 認めたくはないが最近は彼のことばかり考えてしまう。あんな奴のどこが好きなのか分からないのがたちが悪い。

 惚れる要素なんてなかったと思う。物語の主人公によくあるような魅力は彼にはない。不良に絡まれたところを助けられたわけでもないし、人一倍のやさしさを見たわけでもない。顔もイケメンで無いことは言うまでもなく、趣味なんて全く合わない。


 それなのになぜ雪本泰なのだろうか。

 しかし、案外現実の恋なんてそんなものなのかもしれない。


 そんな物思いにふけていると、外は明るくなり始めていた。




 スマホに返信が来てないか確認する。学校は既に7限目が終わったが未だに返事は帰ってきてなかった。気づいてないのか、無視してるのか。後者ならば悲しい。

 こうなればもう強硬手段に出ざるおえない。HRが終わると一目散に下駄箱へ向かった。



 下駄箱につくとどうやら間に合ったようで、泰の靴はまだ入っていた。


 しばらく待っていると彼はやってきた。



 私は泰を連れて行きつけのカフェへ向かった。そこは静かな雰囲気でお気に入りの場所だ、去年の夏には短期でバイトもさせてもらった。また今日みたいな少し他の人には聞かれたくない話もしやすい場所でもある。



 聞きなれたカウベルの音が軽やかになる。カウンター奥にはマスターがコーヒーカップを磨いているとこだった。


 いつものように1番奥の席に陣取る。そこで泰から話を聞いた。



 話を要約すれば、それはエドに対する泰の嫉妬だ。

「(なんで私じゃダメなのかな?)」

 心の中で呟いてみる。このまま彼にゆかりをあきらめるように仕向ければいいのだろうか?それができればきっと楽なのだろう。


 明日は必ず部活に来るように念を押す。ゆかりは、お詫びにと弁当を持ってきていた。クラスに行ったらしいが会えなかったそうだ。部室に来ていれば渡せたとは思うのだが結局その日、泰はこなかった。今日も作ってきていたみたいだいだが、それが無駄になってしまうのは悲しかった。

 明日同じ結果になるのだけは避けたっかったのだ。


 その後は、泰を置いて帰ってしまった。


 思ったよりは元気そうで安心した自分と、好きな人に思われないさみしさで複雑な気持ちになる。

 次はどのように接したら良いのか分からないまま部活を迎えた。

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