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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
林間学校編
121/216

120話 自然の家はダメですか?

 夏の山なんて、虫が居るし熱いし足場は悪くて登りにくい。


 そう思っている自分がいました。


 でも、実際にバスから降りれば、思ったほど熱くもなく涼しい風が吹き抜けていく。


 その風が木々を揺らし爽やかな音となる。


 胸いっぱいに美味しい空気を吸い込むと、これも悪くないと思えてくる。


 そして、突然背中に走る激痛。


「ぐぅふっ!」


 さっき吸い込んだばかりの息が強制的に排出されて、生物としてダメな音が出る。


「そんなぼーっとしてないで早く行きますよ」


 瑠璃の後ろ姿を見れば、どうやらボストンバックで殴られたみたいだった。



 文句を言うために瑠璃を追いかける。


「なんで殴ったんだよ」


「だって、意識が朦朧としているみたいだったから、この世に呼び戻してあげたんじゃないですか。お礼を言って然るべきですよ」


「せっかくの自然を堪能してたんだよ。それを邪魔しやがって」


「あら、それは残念でしたね」


 他人事みたいに言うのがムカついたが、それを言ったところで無駄だろうということは想像が付く。



 自然の家についてまずやったことは、開会式だった。


 曇ってはいたが、幸い雨は降っていないので広場で開かれた。


 その後に、ホールに場所を移して施設の説明や注意事項だった。


 その間瑠璃は振り返って僕をずっと見ていたので、めっちゃ施設の人に睨まれていた。


 瑠璃を睨むのはわかるが、僕にそんな目を向けないでほしい。


 僕はあくまでも彼らと同じ被害者なのだから。


 蒼井瑠璃被害者の会でも開こうかな。


 そしたら意外と打ち解けて仲良く慣れるかもしれない。


 そうだ、加納もいれてやろう、そうしよう。



 そんなくだらないことを考えているうちに説明は終わっていた。


 今からはとりあえず部屋に荷物を置きに行って、また集合するらしい。


 僕は保健係だったので、リネン室にシーツを取りに行ってから部屋に向かった。

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