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ライトノベルじゃダメですか?  作者: 東雲もなか
夏休み編
119/216

118話 夏休みが明けたらダメですか?

 弥久先輩が倒れた後、皆越先輩が病院に連れて行く形となった。


 病気自体はただの夏風邪だったようだが、かなり無理をしていたようで大変だったようだ。


 しかし数日後の、始業式では元気に来ていたので良かった。



「弥久先輩あの後大丈夫でしたか?」


 夏休み明けの部室で体調のことを気遣い聞いてみた。


「うん。空気を壊さないようにって熱があるの我慢してたんだけど、それが逆に迷惑かけちゃったわね」


 まあ、今が元気ならとりあえずは良かった。


「今後はちゃんと言ってくださいね。またこんなことになったら僕たちが大変とかいう以前に先輩のことが心配ですから」


「ありがと。今度から気をつける」



 そう言えばと疑問が浮かぶ。


 思い返せば、花火大会の夜2人であんなことがあったのだ。


 それを先輩ともあろうものが平静さを保っておけるのだろうか?


「先輩もしかしてですけど、あの日のことの記憶とか曖昧だったりします」


 何を聞いているのだろうという顔をしながらも、答えてくれた。


「ええ、まあ。あまり覚えてないかしら。何かあったの?」


 やっぱりそうか、と思った矢先、


「忘れちゃったんですか?私1万貸したじゃないですか」


 嘘をついて金をだまし取ろうとする瑠璃。


 僕はアイアンクローをかましながら、話を続けた。


「いや、覚えてないなら大丈夫です」


「そう言われると、逆に気になるのだけど」


 言っていることがわからなくは無いが、世の中には知らないほうが良いことなんていっぱいある。


 これがその良い例だ。


 だと言うのに皆越先輩がシメたという顔をする。


「いやーあれを覚えていないなんて残念だったな」


「ちょっ、皆越先輩!」


 僕は割り込んで止めようとするが失敗した。


「病院に運ぶのが大変だったからな。泰君がお姫様抱っこしてくれたのだよ」


 それはそれで別に言ってほしくなかったが、まあ別に良いだろう。


 そもそもよく考えてみれば、あの場にいたのは身内に限ると2人だけだったので、皆越先輩が知るよしもなかった。


 結果としてはごまかすのに成功した。


 弥久先輩はそれでも、まあまあ顔を赤くしていたから例の事を話したらどうなっていたことやら。



 それにしても結構重症化してしまったみたいだったので、後遺症なども残らず本当に良かったと思った。

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