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二人の世界  作者: 降木 星矢
ダンジョン編
98/100

宿

「ふぁ〜〜」

 ベッドに横になったA子は早速、眠たそうに大きなあくびをこぼす。

「もぉ、ちゃんと髪乾かさないとっ」

 B子は、そんなA子をベッドから起こし、ドライヤーをかける。

「あぁ〜気持ちいい〜」

 B子に髪を触られているのか、A子は気持ちよさそうな表情を浮かべていました。

 なんとも微笑ましい限りです。


 現在二人は町の中にあった宿屋のような場所に泊まっています。

 というのも迷路の中での冒険がよっぽど疲れたようで、突如A子がふかふかのベッドで寝たいということで、こうして良さそうな宿屋にきたのでした。

「でもこの町って本当になんなんだろ?」

 A子の髪をとかしながらB子は呟きます。

 確かに、二人がみた範囲ではこの町には住人がおらず、ただ店だけで広がっているようでした。

 ――そんな店を巡ったおかげで現在、ベッドの下には大量の袋がありますが……。

「きっと休憩所だよ〜。私たち迷路を頑張ったからここで休ませてくれるんだよ〜」

「……確かにそうね」

 A子の何気ない言葉に、B子はわざわざ考えるのもばからしいという感じで、適当に言葉を返します。

 そうですこの世界の事象については考えるだけ無駄なのです。


「――よし、じゃあ寝ましょうか」

「うん……」

 B子は寝る準備が出来る頃には、A子はすでに半分瞼が閉じかけていました。

 どうやら迷路での冒険はかなり疲れていたようです。

「じゃあ寝るわよー」

「……は〜い」

 B子が電気を消して二人はベッドに入ります。

 そうして二人は朝までの間、無意識のうちにお互いの手を握り、幸せそうに眠ったのでした。

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