宿
「ふぁ〜〜」
ベッドに横になったA子は早速、眠たそうに大きなあくびをこぼす。
「もぉ、ちゃんと髪乾かさないとっ」
B子は、そんなA子をベッドから起こし、ドライヤーをかける。
「あぁ〜気持ちいい〜」
B子に髪を触られているのか、A子は気持ちよさそうな表情を浮かべていました。
なんとも微笑ましい限りです。
現在二人は町の中にあった宿屋のような場所に泊まっています。
というのも迷路の中での冒険がよっぽど疲れたようで、突如A子がふかふかのベッドで寝たいということで、こうして良さそうな宿屋にきたのでした。
「でもこの町って本当になんなんだろ?」
A子の髪をとかしながらB子は呟きます。
確かに、二人がみた範囲ではこの町には住人がおらず、ただ店だけで広がっているようでした。
――そんな店を巡ったおかげで現在、ベッドの下には大量の袋がありますが……。
「きっと休憩所だよ〜。私たち迷路を頑張ったからここで休ませてくれるんだよ〜」
「……確かにそうね」
A子の何気ない言葉に、B子はわざわざ考えるのもばからしいという感じで、適当に言葉を返します。
そうですこの世界の事象については考えるだけ無駄なのです。
「――よし、じゃあ寝ましょうか」
「うん……」
B子は寝る準備が出来る頃には、A子はすでに半分瞼が閉じかけていました。
どうやら迷路での冒険はかなり疲れていたようです。
「じゃあ寝るわよー」
「……は〜い」
B子が電気を消して二人はベッドに入ります。
そうして二人は朝までの間、無意識のうちにお互いの手を握り、幸せそうに眠ったのでした。




